1989 Fiscal Year Annual Research Report
抗腫瘍性サイトカイン細胞障害機序のリポソ-ム膜システムによる解析
Project/Area Number |
01580165
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
吉村 哲郎 徳島大学, 酵素科学研究センター, 助教授 (30035472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前沢 重禮 徳島大学, 酵素科学研究センター, 助手 (70173698)
曽根 三郎 徳島大学, 医学部附属病院, 講師 (40145024)
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Keywords | 抗腫瘍性サイトカイン / 腫瘍壊死因子 / インタ-フェロン / リポソ-ム / 膜脂質組成 / 膜作用 / 細胞障害作用 |
Research Abstract |
研究代表者は、抗腫瘍性サイトカインの細胞障害機序の詳細がほとんど不明である現状を踏まえ、その点を明らかにするため、リポソ-ム膜システムの導入を計画し、研究分担者と協力して次の点を明らかにした。 1、種々リポソ-ム膜システムの活用による抗腫瘍性サイトカインの膜作用機序の解析 まず、腫瘍壊死因子及びインタ-フェロンの膜作用に対する膜脂質組成の影響を検討し、ホスファチジルセリン(PS)が最も有効な制御因子であることを見い出し、これらサイトカインに対する腫瘍細胞の感受性が、PSによって制御されている可能性を示唆した(BI,1990)。次に、これらサイトカインの膜存在状態と膜作用性との関連性について検討を加え、膜内への陥入度と膜作用性が相関し、それが抗腫瘍作用スペクトルの差異に反映されるとの知見を得た(TNF and Related Cytokines,1990)。パ-ソナルコンピュ-タ-一式は、リポソ-ム膜システムを用いた膜作用性解析結果の整理に、アスピレ-タ-は、リポソ-ムの調整に利用した。 2.腫瘍細胞内導入リポソ-ムの活用による抗腫瘍性サイトカインの腫瘍細胞障害作用機序の解析 本課題を円滑に遂行するため、まず、マクロファ-ジを用いて検討を加え、有効な蛍光プロ-ブ封入リポソ-ムの調製と共に、そのリポソ-ムの細胞内動態を顕微蛍光法により解析し、エンドサイト-シス後の挙動を明確に判定できるシステムを確立した。現在、このシステムを腫瘍細胞に導入し、抗腫瘍性サイトカイン細胞障害作用の主要経路及び主要反応の検討を開始している。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] T.Yoshimura & S.Sone: "Role of phosphatidylserine in Membrane Actions of Tumor Necrosis Factor and Interferons α and γ" Biochemistry International. 18. (1990)
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[Publications] 吉村哲郎: "サイトカインの膜作用" 免疫薬理. 8. 38 (1990)
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[Publications] T.Yoshimura,S.Sone & T.Ogura: "Tumor Necrosis Factor and Related Cytokines II(Bonavida.,B.ed.)" Kager,Basel, (1990)
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[Publications] 寺田弘、吉村哲郎: "ライフサイエンスにおけるリポソ-ム -実験マニュアル-" シュプリンガ-・フェアラ-ク東京, (1990)