1989 Fiscal Year Annual Research Report
100MeV以上の電子、陽子、重イオン加速器の高エネルギ-放射線遮蔽に関する研究
Project/Area Number |
01580221
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小佐古 敏荘 東京大学, 原子力研究総合センター, 助教授 (50114476)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
四方 隆史 理化学研究所, サイクロトロン研究室, 研究員 (80087428)
志田 孝二 東京大学, 原子力研究総合センター, 助手 (60011095)
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Keywords | 100MeV / 高エネルギ-加速器 / 放射線遮蔽 / 中性子 / 光子 / 輸送計算 |
Research Abstract |
平成元年度については次の手順で研究を進めた。 (1)高エネルギ-放射線種々の物質の遮蔽特性の数値計算による検討。 大型高エネルギ-の陽子・重イオン加速度の遮蔽に用いられる各種物質の基本的な遮蔽減衰特性を求めるため、400MeVまでの中性子が平板物質に垂直入射した場合の減衰特性を解析計算により求めた。 方法として中性子の輸送計算には、1次元Sh輸送計算コ-ドANISNを用いた。使用した中性子断面積はDLC-87/HILOで、中性子エネルギ-は400MeVからThermalまでである。散乱ルジャンドル展開項はP_3まで、Shの角度分展はS_<16>である。入射中性子は単エネルギ-のものを考え、3m厚の無限平板体系に垂直入射の条件で入射させた。鉛、鉄、重コンクリ-ト、コンクリ-ト、大理石、パラフィン、水などについての計算を行い、線量当量の空間分布図の形で結果を得た。400MeVの中性子入射の場合の各種物質の線量当量の減衰特性の結果によれば、0から1m位までの“薄い"遮蔽の場合には、パラフィン、水等の含水素物の遮蔽が有効であるが、2から3mの厚い遮蔽の場合には、鉄や重コンクリ-トが有効であることがわかった。また全エネルギ-領域についていえることであるが、パラフィンと水、コンクリ-トと大理石は、結果として当然のことながら、よく似た減衰傾向を示している、等々の知見を得た。これらの結果の一部は学会で公表した。 (2)次年度の実験的検討の準備 次年度の高エネルギ-加速器(理化学研究所リングサイクロトロン)での放射線遮蔽実験のための検出器系の準備を行った。
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Research Products
(1 results)