1989 Fiscal Year Annual Research Report
高密度生活空間における電力周波数電磁界環境のモニタリング技術の開発
Project/Area Number |
01602520
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
伊坂 勝生 徳島大学, 工学部, 教授 (50035630)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 則行 徳島大学, 工業短期大学部, 助教授 (30156450)
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Keywords | 高密度生活空間 / ELF / 電界環境 / 磁界環境 / DOSE |
Research Abstract |
都市における高密度生活空間は人間一環境系における最も重要な環境場である。特に、屋内空間は都市生活者が一日の80%またはそれ以上を過ごす生活・仕事の場であり、その空間はパソコン、OA機器などの電子機器類、および一般の家庭電化製品等に取り囲まれた場になっている。このような空間には電力周波数電磁環境が存在し、そこに長期間滞留する人体が受ける健康影響についての研究が米国等で精力的に行われている。 本研究はこのような電磁環境の定量化を行うための電界・磁界モニタリング技術の開発およびデ-タの収集を主目的としたものである。生活環境における電界・磁界のモニタリングのためには検出感度の高いセンサが必要である。本研究では試作例が殆ど発表されていない高感度磁界センサの製作および動作試験に力点をおいた。試作した磁気センサの内、No.1〜3は空心コイル、No.4はフェライトコアを用いたものである。No.1コイルは広い空間、No.2およびNo.3は狭い空間における磁界分布測定用、No.4はドシメ-タ用に試作されたものであり、いずれも高感度で、3次元測定に用いることができる。次に、これらのセンサコイルを用いた測定システムを試作した。これは3次元の磁界分布を同時測定するもので、回転磁界の測定にも対応できるように各成分の位相差を検出することができるようになっている。また、測定磁界に高調波成分が含まれている場合はコイル固有の微分特性に基づく波形変形が生じないようにその電子回路が工夫されている。屋内外における測定を通して、試作センサの高性能・高信頼性を確認するとともに種々の測定結果を得た。今後さらに生活場における磁界の詳細な定量化が必要であると考えられる。磁界ドシメ-タに関しては高信頼度のデ-タが得られることが明らかになったので、携帯用の試作メ-タによるフィ-ルド試験を行った。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] N.Hayashi: "Analysis of Magnetic Field Profiles in Electric Blanket Users" IEEE Transactions on Power Delivery. 4. 1897-1903 (1989)
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[Publications] K.Isaka: "Characteristics of ground-level electric and magnetic fields generated by ac power transmission lines" Proceedings of International Symposium on EMC. 511-514 (1989)