1990 Fiscal Year Annual Research Report
火山灰を用いたコンクリ-トおよびセラミックスの開発と実用化に関する研究
Project/Area Number |
01850173
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Research Institution | Kagoshima National College Technology |
Principal Investigator |
松元 弘巳 鹿児島工業高等専門学校, 一般科目化学, 教授 (20106115)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
薗田 徳幸 鹿児島県工業技術センター, 窯業部, 部長
岡林 巧 鹿児島工業高等専門学校, 土木工学科, 助教授 (40044630)
持原 稔 鹿児島工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (30044613)
平田 登基男 鹿児島工業高等専門学校, 土木工学科, 教授 (40038112)
斉藤 利一郎 鹿児島工業高等専門学校, 土木工学科, 教授 (00037821)
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Keywords | 火山灰 / 陰イオン / 浮選法 / コンクリ-ト / 腐食 / 陶磁器 / 釉薬 / 陶磁器質タイル |
Research Abstract |
桜島は活発な火山活動を続け、火山灰は周辺地域の生活環境や生産活動に大きな影響を与えている。この火山灰の処理については、各自治体は苦慮しているのが現状である。 本研究は、この無用の廃物として処理に困っている火山灰を材料面に有効的に利用することを目的とするものであり、その研究成果の概要は次のとおりである。 1.火山灰中の水に可溶性フッ素イオン、塩化物イオンおよび硫酸イオンなどの陰イオンを浮選法により分離除去した。除去率はF^-:89%,Cl^-:87%,SO^<2->_4:60%を示した。 2.コンクリ-ト中の鉄筋の電位差を測定し、腐食状況と電位差との相関を検索した。その結果、腐食の経時変化とともに電位の変動が認められた。 3.火山灰は海砂に比べ、比重が大きく、摩耗抵抗性もよい性質を有している。したがって、コンクリ-ト用細骨材として用いた場合、高強度コンクリ-トおよび摩耗特性を求める構造物への利用が十分可能である。 4.火山灰の陶磁器素地への利用は、火山灰60〜70%,粘土30〜40%を配合することにより,従来の黒薩摩焼の焼成温度より160℃も低い温度で焼成することができ、省エネルギ-化が画られた。また、陶磁器釉薬への利用は、火山灰325メッシュ通過粒分を単独で用い、良好な釉薬が得られた。 5.火山灰80%,粘土20%の配合割合の50mm×50mm×5mmのテストピ-スを作り、焼成温度1160℃で,1〜2時間焼成することにより、陶磁器質タイルを試作することができた。これは日本工業規格の試験法に適合し、実用化できることがわかった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 松元 弘巳: "浮選法による火山灰中の可溶性陰イオンの分離" 鹿児島工業高等専門学校研究報告. 25. 173-180 (1991)
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[Publications] 岡林 巧、松元 弘巳,若宮 智広、薗田 徳幸: "火山灰の有効利用に関する研究" 土木学会西部支部研究発表会 講演概要集. 438-439 (1991)
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[Publications] 岡林 巧,浜田 貴光,原田 浩幸,脇 浩一郎: "桜島火山噴出物の大型三軸圧縮試験" 土木学会西部支部研究発表会 講演概要集. 476-477 (1991)