1989 Fiscal Year Annual Research Report
陽子ビ-ムによる薄層放射化法を用いたトライボロジ-計測法の確立
Project/Area Number |
01880024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小佐古 敏荘 東京大学, 原子力研究総合センター, 助教授 (50114476)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 和雄 ゼネラル石油(株), 中央研究所, 研究員
沢田 一良 ゼネラル石油(株), 中央研究所, 主任研究員
平野 尚 ゼネラル石油(株), 中央研究所, 部長
志田 孝二 東京大学, 原子力研究総合センター, 助手 (60011095)
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Keywords | トライボロジ-計測法 / 陽子ビ-ム / 薄層放射化法 |
Research Abstract |
本研究は、7MeVの陽子ビ-ムを用いて金属材料表面を約50μm程薄層放射化させ、これを摩耗現象部使用し放射線検出器によりトライボロジ-計測法を行なうことを目的とするものである。平成元年度については以下の点の検討を行なった。 (1)タンデムバンデグラ-フ加速器を用いた薄層放射化法の検討 7MeVの陽子ビ-ムを鉄材料に照射し、^<56>Fe(p、n)^<56>Co,^<57>Fe(p、n)^<57>Co,^<58>Fe(p、n)^<58>Coの反応を起こさせ、数ケ月の短半減期放射化コバルトを鉄表面数十μmに作った。照射は大型散乱槽内でおこない、照射ジグを作り照射野を特定できる形にし、照射電流もモニタできるよう測定系を整えた。照射位置はラジオグラフィ-フィルムで確認した。 (2)鉄試料中の放射化生成物分布の測定 (1)で放射化されたテストピ-スに純Ge放射線検出器を用いて、生成核種を測定した。また(i)研磨装置を用いて〜1μm位づつ研磨して、減衰γ線をGe検出器で測定し、摩耗量対放射線減衰の校正曲線を作成した。(ii)標準デ-タとして、鉄の箔(約10μm)を購入しこれを積層させて放射化し、鉄内放射化分布を調べた。 (3)上記(2)の鉄研磨デ-タと箔の実験結果を比較の上、^<56>Co/^<57>Co、^<56>Co/^<58>Coの比の形で摩耗量が表せるよう実験デ-タを整理し、解析計算を行ない、汎用な校正関数を作成した。 これら(1)〜(3)の結果は雑誌に公表した。さらに次年度の自動車エンジン部品摩耗試験のためのテストベンチの作成を開始した。
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Research Products
(1 results)