2002 Fiscal Year Annual Research Report
GISとリモートセンシング技術を使用した地すべり地形のマッピングと評価の研究
Project/Area Number |
01F00065
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
山岸 宏光 新潟大学, 理学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AYALEW Lulseged 新潟大学, 理学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 国際研究者交流 / エチオピア / GIS / 地すべり / 青ナイル / 角田・弥彦 |
Research Abstract |
作業環境の構築 研究環境として、コンピューターと英語版OSを導入し、GISソフトとしてARCGIS8.1.2を英語版・日本語版を購入し、さらに、地質図などからベクトルデータを作成のために、A2版用デジタイザーを購入した。さらに、国士地理院の数値地図(2.5万分の1)とDEM(5万分の1)とそのARCGISへの変換ソフトを導入した。さらに、国土地理院のDEMでは、50mメッシュのため精度が粗すぎるので、北海道地図による10mメッシュデータを、調査地の弥彦・角田地域、阿賀野川地域、小佐渡地域を導入した。また、エチオピアの青ナイル地域の20mメッシュのDEMを作成した。 作業の実施と成果 これらの地域の空中写真判読と現地調査により、地すべり地形の判読と、その画像解析を行なっった。その上で必要データの取捨選択、データレイヤーの構築を完了した。地形解析では、リニヤメント図、水系図、傾斜区分図を作成し、地質図と地すべり地形をデジタイザーにより入力した。さらに、GISデータレイヤーの構築と種々の地形・地質データの解析を実施した。 以上のデータの構築により、GISを活用して、1)青ナイル盆地の斜面災害の研究と2)弥彦・角田地域の地すべりの研究とを行った。1)については、青ナイル中流域のDEJENの5万分の1地形図のDEMを解析して、地形景観と斜面災害との関連を、9つの斜面単位区分と地すべりの発生頻度から解明した。2)については、合計87個の斜面災害(地すべり、崩壊、崩落)のデータベースを構築した。その上で、岩相、地層傾斜、標高、斜面勾配、斜面アスペクト比、斜面地形断面などのパラメーターとの関連性を解析した。その結果、流紋岩などの岩相や堆積岩の傾斜が最も高い相関を示した。これらを総合して、4つの斜面災害危険度ランクを設定した。 なお、これらの成果のうち、1)はGeomorphologyに発表した。また2)は環境地質科学研究所研究年報に発表予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Lulseged Ayalew: "Slope failures in the Blue Nile basin, as seen from landscape evolution perspective"Geomorphology. 1361. 1-22 (2003)
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[Publications] Lulseged Ayalew: "Study on landslides of Kakuda-Yahiko Mountains using GIS"環境地質科学研究所研究年報. 第14号(印刷中). (2003)