2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01F00129
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
高田 邦昭 群馬大学, 医学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NOMINGEREL Tserentsoodol 群馬大学, 医学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 細胞膜 / 糖輸送体 / 培養細胞 / 蛍光抗体法 / 走査電子顕微鏡 / ドメイン / インスリン / GLUT4 |
Research Abstract |
細胞膜での糖の膜通過に関与する糖輸送体は、細胞膜と細胞内コンパートメントであるエンドソームやポストゴルジコンパートメントとの間で平衡状態にある。細胞膜に分布する糖輸送体の量の定量化と膜上での分布様式を検討するために、培養細胞の細胞膜標本を細胞の生きている時になるべく近い状態で作製した。カバースリップ上に培養し分化させたマウスの3T3-L1細胞にニトロセルロース膜を圧着し、細胞の上面の細胞膜とそれにつながる細胞質を除去した。細胞内緩衝液で細胞内成分を洗い流すと、カバースリップに付着した細胞膜標本が得られた。走査電顕観察をおこなったところ、クラスリンコーテッドピットやカベオラの多数の陥凹などの細胞膜ドメインを観察することができた。また細胞膜を裏打ちする細胞骨格成分も明瞭であった。蛍光抗体法で糖輸送体を免疫染色し、蛍光強度を測定すると、細胞膜に存在する糖輸送体分子の量を定量することができた。インスリン刺激時と非刺激時について糖輸送体GLUT4について検討したところ、インスリン刺激により細胞膜で10倍程度の増加が認められた。これは放射性同位元素で標識した糖の取り込みのデータと良く一致していた。さらに高倍での蛍光顕微鏡観察により、細胞膜上における糖輸送体の不均一な分布が観察され、細胞膜上での糖輸送体に富むドメインの存在が示唆された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Hussar P: "Glucose transporter GLUT1 and tight junction protein occludin in nasal olfactory mucosa"Chem Senses. 27. 7-11 (2002)
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[Publications] Matsuzaki T: "Aquaporins : A water channel family"Anat Sci Int. 77. 85-93 (2002)