2002 Fiscal Year Annual Research Report
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01F00186
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
福田 共和 大阪電気通信大学, 工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PRANAB Kumar Saha 大阪電気通信大学, 工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | ストレンジネス核物理 / シグマハイパー核 / ハイパー核の弱崩壊 / 中性子過剰ハイパー核 / 円筒型検出器系 / 二重荷電交換反応 / ハイペロン核子散乱 |
Research Abstract |
ストレンジネスを含む原子核に関していくつかの研究を行った。 1,新しい試みとして、(π^-,K^+)二重電荷交換反応による中性子過剰のハイパー核生成実験の可能性を検討し、高エネルギー加速器研究機構(KEK)にproposalを提出した。これは、^7_ΛH等の極限状態のハイパー核を作るという目的と同時に中性子星の内部の研究に役立っと考えられ、KEK-PS E521実験として認められた。8月に準備を行った後、9月から^<10>Bを標的とし約3週間データ収集を行い、順調に実験を終了した。その後早速解析を行い、K^+がきれいに分離されていることを確認し、さらに^<10>_ΛLiの束縛状態に対応するところにシグナルと考えられるイベントを約20個見いだした。これだけでも十分な成果であるが、更に確証を得る事と、基底状態のエネルギーを求めるために統計量を約3倍に増やすextension runを申請中である。 2,シグマハイパー核の実験データの整理が完了し、投稿論文がPhys.Rev.Lett.に掲載された。 3,KEKでのハイパー核の弱崩壊機構に関する実験に参加した。^<12>Cを標的とし、中性子の関与する崩壊と陽子の関与する崩壊の比、および中間子の関与しない崩壊に関する偏極係数の高精度のデータを得た。予備的解析の結果、いずれの測定量に関しても従来の値と大きく異なる新たな結果が得られる見通しである。 4,ブルックヘブン国立研でのダブルハイパー核生成実験のために、標的付近に設置するvertex chamberの開発を進めている。3層構造を持つ薄膜のprinted circuitを試作している。又、中心装置であるCDSの改造はほぼ完了した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Kadowaki et al.: "Asymmetry Measurement of the Polarized Σ+p Elastic Scattering and the Hyperon-Nucleon Spin-Orbit Interaction"European Physical Journal. A15. 295-298 (2002)
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[Publications] H.Noumi et al.: "Sigma-Nucleus Potential in A=28"Phys. Rev. Lett.. 89. 072301-1-0723201-4 (2002)
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[Publications] H.Kohri et al.: "^<13>C_Λ Hypernucleus studied with ^<13>C(K^-,<πγ>^^^-) Reaction"Phys. Rev.. C65. 034607-1-034607-9 (2002)