2002 Fiscal Year Annual Research Report
月探査周回衛生のドップラー、VLBI及びレーザ高度計観測による月の測地学的研究
Project/Area Number |
01F00196
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
日置 幸介 国立天文台, 地球回転研究系, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PING J. ?S. 国立天文台, 地球回転研究系, 外国人特別研究員
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Keywords | 月測地学 / 月重力場と地形 / 地球電離層TECモデル / SELENE計画 / 人工衛星VLBI観測 / 月探査 |
Research Abstract |
本研究一年目の成果は四つの部分がある: 1、月測地学:アメリカの月探査ミッションClementineの月表面地形データによって,いくつかの異なる解析方法を用いて、国立天文台で,いろいろな高次数の月地形球面調和関数モデル(NTL100, NTL140, NTL150, NTL180とNTL360)を開発した。これらの月地形モデルとLunar Prospectorミッションの高次数重力モデルを合わせ、更に月全体のモホ面と地殻厚さを解析した。結果は学会で口頭やポスター等で発表した。 2、地球電離層総電子ナンバーTEC GEONETを運用している国土地理院(GSI)サポートを受け、我々は京都大学の研究者と一緒に日本列島における地域電離層TEC分布モデルを開発した。このモデルの空間分解能と時間分解能は両方とも全地球電離層TECモデル(GIM)より10倍以上改善された。我々のモデルを用いて、日本列島上空の電離層の特異な、大規模、中規模、小規模変化を分離できる。特に赤道と中緯度地域では、一種の電離層総電子数増加現象を発見した。GEONET観測だけから、地域電離層TEC変化の高空間分解能モデルを得ることができる。 3.SELENEプロジェクト SELENEプロジェクトにおける搭載機器の開発を促進するために、我々は様々な科学実験および国立天文台と海外研究機関の共同研究に参加した。特に衛星搭載アンテナの位相パターンがドップラー計測へ与える影響を調べている。さらに、理論的な予測をこれらの実験によって確認した。 4 S/C VLBI: SELENE/RISEグループの研究者として、ISASのS-RTPシステムを用いて、"のぞみ"とGEOTAILのS/Cs VLBI追跡観測に参加した。これらの観測は進行中であり、データ処理も行っている。また、S-RTPシステムのハードウェアとソフトウェアの改良の研究も進行中である。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] J.Ping, Y.Kono, K.Matsumoto, Y.Otsuka, A.Saito, C.Shum, K.Heki, N.Kawano: "Regional Ionosphere Map over Japanese Islands"Earth Planets Space. Vol54 No.12. e13-e16 (2002)