2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01F00204
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
永田 雅人 京都大学, 工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DARREN WALL 京都大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | チャンネル流 / 回転平面ポアズイユ流 / 非線形安定性 / 2次元非線形縦渦流 / 3次元伝播型流れ / フロケ係数 / ハーモニック解 / サブ・ハーモニック解 |
Research Abstract |
平成15年11月14日に外国人特別研究員の採用終了とともに終了した研究の今年度の実績は以下のとおりである。 1.前年度に完成させた2次元非線形解の線形安定性解析プログラムを駆使し、2次元非線形解から分岐する3次元非線形解の分岐点パラメータ値を求め、また、その分岐に関与する擾乱のフロケ係数を確定した。その結果、回転平面ポアズイユ流の2次元非線形縦渦解はパラメータ空間の異なる領域において4種類の3次元微小擾乱によって不安定になることが判明した。 2.上記の4種類の微小擾乱が有限の振幅をもつまでに発達したときに実現されるであろう3次元流れはDNS解析や実験で観察されている流れとよく一致していることがわかった。 3.1.で調べた分岐点から分岐する3次元非線形解の空間対称性を平成13年度に完成させたシンボリック代数操作により求めるプログラムによって構築し、実際に3次元非線形解を数値的に求めることに成功した。外国人特別研究員の採用終了時で2種類の異なる3次元非線形解が求まっており、採用終了後にも数値解析を続けた結果あらたに1種類の解が見つかった。これら3種類の3次元非線形流れはすべて伝播型の解である。そのうち2種類はsuperharmonic流れ(2次元縦渦解と同じスパン方向波数を有する)であり、1スパン波長につきストリーク構造がそれぞれ1つと2つが存在する。もう1種類はsubharmonic流れ(2次元縦渦解の半分のスパン方向波数を有する)であった。これらの流れの解析は実験で観察されている3次元流れの発祥の道筋を明らかにしたことで有意義であると認められる。 4.以上の研究成果は「日本流体学会年会2003」において口頭発表され、また、2004年6月29日から7月2日にかけてノルウェイのトロントハイムで開催予定の「ヨーロッパ乱流学会(European Turbulence Conference)10」にポスター発表論文として受け入れられている。
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