2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01F00214
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
亀井 宏行 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ABBAS?ALI Abbas Mohamed 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 地中レーダ / 地雷 / マイグレーション / 双曲線パターン / 電波速度 / FDTD |
Research Abstract |
1.地中レーダに用いられているアンテナは指向性が悪く,対象の真上になくても反射信号を捕らえることができ,点物体の像は点物体を頂点とする双曲線パターンとなる。地雷のような大きさを持った物体では,物体の端点が電波の散乱点となり,レーダ像上では双曲線パターンを形成する。この散乱点だけ押さえられれば,物体の輪郭が捉えられる。双曲線パターンの頂点を正確に捉えることは,地雷のように小さいサイズで複雑な形状を持った物体では不可能に近い。双曲線パターンの一部からでもその頂点位置が推定できれば,形状推定が可能となる。そこで,双曲線パターンの一部から頂点位置および地中の電波速度を同時に推定するアルゴリズムを開発した。 2.地雷のような小さな対象物体の場合,地中レーダを走引する測線の直下に物体があるとは限らない。そのような場合でもアンテナの指向性が広いため,反射信号は捕らえられる。地雷探査のとき,地中レーダアンテナを地雷の真上に置くことは,爆発の危険も伴い危険であるので,この性質は積極的に利用すべきである。そこで対象の真上を通らない複数の測線のレーダ像から,対象物体の正確な位置および形状を推定するために,3次元マイグレーションのアルゴリズムを定式化し,実験でその有効性を確かめた。マイグレーションを行うためには,地中の電波速度が必要となるが,これには上記1で開発した手法を用いる。 3.FDTD(Finite Difference Time Domain)法を使った地中レーダ像のシミュレーションのほか,実際にエジプトの実験場で模擬地雷を埋め,地中レーダ像のデータを収集した。
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