2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01F00234
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
内野 敏剛 九州大学, 大学院・農学研究院, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HUSSAIN Sorour 九州大学, 大学院・農学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | コムギ / ダイズ / 赤外線 / 殺菌 / 呼吸 / 貯蔵 / 品質 |
Research Abstract |
穀類等の高品質長期貯蔵を目的として、これまでのところ、コムギ・ダイズを用いた赤外線による殺菌試験、並びにダイズを用いた貯蔵試験を行った。 シャーレ上のコムギ10g、あるいは照射ムラをなくすためにコムギ・ダイズ1粒に赤外線を照射し、表面に付着する一般生菌に対する赤外線の殺菌効果の基礎的データを得た。このとき、赤外線強度は0.5、1.0、1.5、2.0kW、照射時間は10gの場合10〜60秒、1粒の場合1〜10秒とした。また、コムギ10gの実験では、照射を2回に分ける間欠照射も行い効果を比較した。その結果、赤外線は短時間でコムギ・ダイズ表面の一般生菌を不活性化できることが明らかとなった。さらに、間欠照射により試料温度の上昇を軽減し、連続照射と同等の殺菌効果を上げ得たことから、間欠照射は試料品質に影響しにくい有効な方法と考えられる。この結果は、農業機械学会誌に掲載予定である(裏面)。穀類を長期貯蔵する場合、カビの発生が大きな問題となるため、貯蔵開始時に赤外線で殺菌することは有用で、今後は殺菌後の穀物の貯蔵試験に着手したい。 ダイズを用いた貯蔵試験では水分と貯蔵温度の影響を詳細に調査した。収穫後の農産物の呼吸は呼吸基質を損耗することから、呼吸速度を指標として水分、温度の影響を評価した。その結果、14〜26%w.b.の水分、15〜30℃、温度範囲で、14%w.b.、15℃の組合せが、最も呼吸速度を抑制することが可能であった。また、水分、温度のどちらかが22%w.b.、あるいは20℃を越えると呼吸速度が急増し、呼吸基質の損耗ひいては品質劣化につながる等の知見を得た。
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Research Products
(1 results)