2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01F00258
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹添 秀男 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
GHOSH Anup K 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | 光重合性液晶 / 光デバイス / 光配向膜 / 偏光分離素子 / アンカリングエネルギー / パターン状分子配向 |
Research Abstract |
液晶にパターン化された配向状態を作り出すことは光学記録や能動デバイスを目指す上で重要である。この目的のために、紫外線硬化型液晶や光配向能を持つ高分子を用いて研究を行った。 (1)外線硬化型液晶:このような液晶を水平配向し、格子状のフォトマスクを通して周期的構造の重合を行った。この処理によって、重合の行われていない領域は液晶状態を保つ。このようなセルに電場を印加すると液晶の立った領域、寝た領域の周期構造、すなわち屈折率の周期構造を形成することができる。このようなセルは偏光依存の回折格子として使うことができる。すなわち、電場を印加した状態で重合をした膜に対して、寝た領域の分子長軸方向に偏光した光を入射すると回折が生じ、分子長軸に垂直に偏光した光を入射すると全ての領域で偏光は分子に対して垂直なので回折は生じない。このようにして偏光分離素子を作ることができる。また、後半の重合を行わない場合は、分子長軸に平行な偏光を用いると、電場を印加した時と電場を切ったときで回折の有無をダイナミックに変えることができる。問題は光重合性液晶の誘電異方性の小ささであった。これは分子の性質上、やむを得ないことなので、誘電異方性の大きな液晶分子を数%添加した。これによって、電場誘起の配向変化を実現することができた。今後はデバイス化を目指したい。 (2)光配向膜:パターン化された液晶の配向状態を作るもう一つの方法として、光配向膜をラビングし、その上を光配向処理することによってアンカリングエネルギーの分布を形成することができる。現在、ポリビニルシンナメートを用いて実験を開始している。
|