2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01F00295
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
桜井 英博 早稲田大学, 教育学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DAWAR S. 早稲田大学, 教育学部, 外国人特別研究員
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Keywords | エネルギー変換 / 水素 / 太陽光利用 / ヒドロゲナーゼ / ラン色細菌 |
Research Abstract |
・Anabaena variabilis IAM M58株のhup遺伝子の塩基配列決定およびその挿入破壊株の作成 本株は、所属研究室によるヘテロシスト形成糸状ラン色細菌15株の水素生産性評価実験において、比較的高い水素生産活性を示したものである。水素代謝に関係する酵素にはニトロゲナーゼとヒドロゲナーゼがあり、前者の反応を利用して水素を生産することを目標としている。後者は放出した水素の再吸収に働くので,遺伝子を破壊することにより生産性の向上を目指している。後者は、機能的に双方向型(Hox)と取込型(Hup)に分けられる。本株のhox遺伝子群の塩基配列については、既に所属研究室で配列決定がなされている。hup遺伝子群の塩基配列決定に取り組み、hupS, hupL5',xisC, hupL3'の配列を明らかにした。hupL3'にはまだ40bp程度の未解読の部分があるものと予想され、その部分と更に下流の配列決定を続けている。hupL解読部分アミノ酸配列の他のラン色細菌のものとの一致度は、Anabaena7120に対しては87%、Nostoc73102に対しては91%であった。決定した塩基配列情報を基に、hupL遺伝子の挿入破壊に取り組み、抗生物質耐性をマーカーに選抜を行った。既に挿入破壊株の候補となる耐性株を複数個分離しており、その確認のための分子生物学的および生化学的研究を行っている。(研究成果は、日本植物生理学会大会(2003年3月、奈良)で発表) ・Anabaena PCC7120ヒドロゲナーゼ遺伝子破壊株の光エネルギーの水素への変換効率測定 所属研究室で作出した3種のヒドロゲナーゼ突然変異株について、光エネルギーの水素への変換効率を測定した。 ・上記株のヒドロゲナーゼの成熟に関係する遺伝子の挿入破壊 hypF, hypDを破壊した株の作成に取り組み、既に候補となる抗生物質耐性株を分離している。
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