2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01F00299
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松井 正文 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KIM Jong Bum 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 韓国 / 系統分類 / 進化 / チトクロームb遺伝子 / アイソザイム / トノサマガエル / チョウセンサンショウウオ / タゴガエル |
Research Abstract |
(1)韓国産と日本産のトノサマガエル、韓国産のチョウセンプランシーガエルの関係を、ミトコンドリアのチトクロームb遺伝子の塩基配列と、アイソザイムを用いて調べた。アイソザイム解析では韓国産と日本産のトノサマガエルが1群を成したが、チトクロームb遺伝子では日本産のトノサマガエルが韓国産のチョウセンプランシーガエルと1群を成すという奇妙な結果が得られた。この結果は、韓国産のトノサマガエルのミトコンドリア遺伝子が極めて特異であることを示唆するものである。このミトコンドリア遺伝子と、アイソザイムの不一致を論じた論文原稿を投稿中である。 (2)韓国産のチョウセンサンショウウオについて、アイソザイムと外部形態の地理的変異を解析した。その結果、この種が少なくとも3種に区分できることが分かった。現在、新種記載論文を投稿準備中である。 (2)韓国産のハコネサンショウウオモドキと日本産のハコネサンショウウオについて、系統分類学的関係を解明すべく、野外で材料採集を行い、アイソザイムと外部形態の地理的変異を解析中である。 (3)日本には分布するが、韓国に分布しないタゴガエルについて、アイソザイムの地理的変異を解析した。その結果、この種が地域的に著しく分化していることが分かり、これまで得られた結果について、学会で報告した。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Kim, J.-B., Min, M.-S., Yang, S.-Y., M.Matsui: "Genetic relationships among Korean brown frog species (Anura, Ranidae), with special reference to evolutionary divergences between two allied species Rana dybowskii and R.huanrenensis"Zool.Sci.. 19. 369-382 (2002)