2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01F00319
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Research Institution | Nagoya University |
Host Researcher |
島田 清司 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授
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Foreign Research Fellow |
HRABIA Anna 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ウズラ / 排卵誘起 / 未受精卵 / 顕微注射 / ICSI / 体外受精 / 胚盤葉 / GFP |
Research Abstract |
鳥類の卵を使って細胞内精子顕微注射(ICSI)による体外授精を試みた例は未だ報告されていない。この方法が確立されれば(1)希少鳥種の救済(2)性の決定機構の解明(3)外来遺伝子導入(4)性転換ニワトリ精子を使った性の人為的制御などに有用である。本年度はウズラを使って(1)未受精卵の排卵誘起法(2)ICSIと受精卵培養(3)受精現象の証明法を確立することとした。 (1)未受精卵の排卵誘起法:推定排卵時刻12時間前にLHRH(25μg)を投与し排卵を誘起した。注射8時間後にウズラをと殺し排卵直後の卵子を採取するととができた。 (2)CSIと受精卵培養:排卵直後の卵子の胚盤葉に顕微注射ピペッターで単一精子を注入し41℃で24時間培養した。卵子胚盤葉の核をDAPI法で染色した結果、約20%の胚が細胞分裂を示し、顕微授精が成功し発生が進んでいることを確認した。以上の結果により顕微授精による体外受精を世界で初めて成功した。また、外来遺伝子導入実験としてGFP遺伝子を顕微授精と同時にマイクロインジェクションしたが染色体に統合されたかどうかは明確ではなかった。今後の検討課題として残っている。
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