2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01F00519
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
魚住 信之 名古屋大学, 生物分子応答研究センター, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SUNARPI 名古屋大学, 生物分子応答研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | イオン輸送 / 塩害 / Na^+ / K^+ / AtHKT1 / シロイヌナズナ / GUS / 抗体 |
Research Abstract |
植物のNa^+とK^+輸送に関与するイオン輸送体の機構を探る目的で、植物シロイヌナズナに存在するNa^+/K^+輸送体(AtHKT1)の外界のイオン環境変化と遺伝子発現を追求した。AtHKT1のN末領域の親水性領域のペプチド抗原をウサギに免役した血清を取得し、さらに市販の抗体生成キットを用いて抗体を含む血清を得た。同時に、抗原となるペプチドをグルタチオン(GST)融合蛋白質として大腸菌で生産させて、GST精製カラムを用いて生成した。また、本ペプチドを昆虫細胞(Sf-9)に生産させてその粗抽出液を取得した。精製したGST融合蛋白質と昆虫細胞由来の粗抽出液を試料として、精製血清と未精製の血清を用いたウエスタン解析を行った。この結果、精製血清を用いた場合は1つのバンドとしてGST融合蛋白質に抗体結合が現れた。この結果、本抗体血清は目的のAtHKT1を特異的に認識することが強く示唆された。 塩の添加または枯渇がAtHKT1の遺伝子発現を調節している可能性がある。また、植物ホルモン対するAtHKT1の遺伝子発現制御も明らかではない。AtHKT1プロモーター下流にβ-グルクロニダーゼ(GUS)遺伝子を連結して発現させたArabidopsis植物を作成しており、組織特異的発現を検討した。様々な成長段階で異なる濃度のKとNaを添加したところ、古い葉により強くGUS活性が見出された。一方、KやNaの添加の有無や濃度による依存性の差は見いだせなかった。さらに、植物ホルモンの添加でも今のところ有意な差が見出されてはいない。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Sato, Y., Sakaguchi, M., Goshima, S., Nakamura, T., Uozumi, N.: "Molecular dissection of the contribution of negatively and positively charged residues in S2, S3, and S4 to the final membrane topology of the voltage sensor in the K^+ channel. KAT1"J.Biol.Chem.. (In press). (2003)