2002 Fiscal Year Annual Research Report
子ウシとヒツジの膵外分泌および消化管運動調節に果たすレプチンの役割
Project/Area Number |
01F00705
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Research Institution | Rakuno Gakuen University |
Principal Investigator |
加藤 清雄 酪農学園大学, 獣医学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KORCZYNSKI Wojciech 酪農学園大学, 獣医学部, 外国人特別研究員
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Keywords | ヒツジ / レプチン / 膵外分泌 / 消化管運動 |
Research Abstract |
本研究ではヒツジを用い、膵外分泌と消化管運動に対するレプチンの影響を調べた。実験には4頭のサフォーク種成雄ヒツジ(平均体重68kg)を用いた。ヒツジは総胆管2箇所にカニューレを挿入し膵液と胆汁を分離採取し、また十二指腸3箇所に電極を装着し運動を記録した。膵液を10分毎に採取し、MMCを1サイクル記録した後、第I相のはじめにレプチンを静脈内に投与した。投与量は、0.44(生理的用量)、22(最大下用量)および10.9μg/kg BW(超最大用量)とした。CCKは膵液蛋白濃度を20%増加させる投与量11.6pmol/kg/20minとした。レプチンを生理的用量、最大下用量および超最大用量で投与したときの膵液流量(対照/処置)はそれぞれ、2.94±0.17/3.5±0.2、3.11±0.17/3.11±0.11および3.1±0.16/3.4±0.17ml/10minと有意な影響は見られなかった。膵液中への蛋白放出量(対照/処置)も、それぞれ180.7±11.8/205.5±12.5、209.5±10.7/210.6±8.05および189.9±922/198.7±7.9mg/10minと有意な影響は見られなかった。またアミラーゼ放出量(対照/処置)も、それぞれ18.14±1.19/20.40±1.42、17.50±1.03/16.89±0.70および17.24±1.03/17.81±0.82kU/10minと有意な影響は見られなかった。CCKは膵外分泌を増加させたが、同時にレプチンを投与したところ蛋白放出量は74.6±10.4から108.9±12.3mg/5minと有意に増加したが、膵液流量、アミラーゼ放出量および重炭酸放出量には有意な影響を示さなかった。MMCサイクルの平均時間は100分であり、第I相は10.2分、第III相は4.1分であった。筋電図の平均電圧は第I、IIおよびIII相においてそれぞれ、0.6、3.2、および5.2mVであった。レプチン処理は筋電図活性に影響を示さなかった。
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