2002 Fiscal Year Annual Research Report
至適温度の異なる類縁蛋白質のフォールディングと構造安定化の機構
Project/Area Number |
01F00707
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
後藤 祐児 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KARDOS Jozsef 大阪大学, 蛋白質研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 蛋白質 / フォールディング / 熱安定性 / β2ミクログロブリン / 透析アミロイドーシス / 熱測定 / 変性 / FTIR |
Research Abstract |
1.さまざまな生物種由来のIsopropylmalate dehydrogenase (IPMDH)の構造安定性と機能の相関:酵素反応速度論とコンフォメーションのフレキシビリティの温度依存性を詳細に解析した。いずれのIPMDHにおいても、酵素活性のアーレニウスプロットが直線とならず、2相性を示した。これから、酵素が異なる温度環境に適応した仕組みを考察した。 2.蛋白質フォールディングにおける別の構造状態:Fourier-transformed infrared (FTIR)スペクトルを用いて、β2ミクログロブリンのさまざまな構造状態を解析した。FTIRスペクトルを解析した結果、アミロイド線維では、非天然の平行型βシートの含量が増えていることが示唆された。また、アミロイド線維は重水素交換反応から強く保護されていることが示された。 3.アミロイド原性蛋白質の予測:蛋白質の水素結合は疎水基で被われており、これが不十分であるとそこから蛋白質は凝集してアミロイド線維を形成すると考えられる。このような考えに基づいてゲノムにおけるアミロイド原性蛋白質を予測する方法を開発した。 4.フォールディングにおける水素結合の役割:蛋白質のフォールディング反応において、水素結合と疎水結合が同時にできることの重要性を、計算機科学の手法によって示した。
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Research Products
(1 results)