2002 Fiscal Year Annual Research Report
パルス放電を用いた新しいプラズマ発生技術に関する研究
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01F00723
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
藤田 寛治 佐賀大学, 理工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DIPLASU Constantin 佐賀大学, 理工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | パルス放電 / 高周波変調プラズマ / 電子密度 / 電子温度子 / 容量結合型放電 / 電子エネルギー分布 / ラングミュアプローブ |
Research Abstract |
パルス放電を用いた新しいプラズマ発生技術に関する研究として、容量結合型高周波放電に、数100nsの短パルス放電を重畳することにより、アフターグローにおける準安定状態原子や荷電粒子の時間推移の検討を行った。 実験装置は、接地した直径16cm、長さ50cmの真空容器の一端に、高周波電極(直径8cm)を挿入し、他端に短パルス放電用の電極(直径8cm)を挿入した構造である。それぞれの電極の間に接地したグリッドを配置した。導入ガスにはヘリウムガスを用い、30Pa程度導入した。短パルス放電のみの場合、電極の電圧波形において、1μs程度まで印加電圧が維持され、その後、1.5μs程度で電圧が減少する現象が観測された。一方、電流波形において、電圧が減少する時刻1μs後から、電流が立ち上がり、パルス放電が生じることが分かった。これに対して、高周波放電に短パルス放電を重畳した場合、電圧波形、電流波形とも、短パルス放電のみの場合に比べて、数100ns程度の短い時間スケールで、短パルス放電が生じることが分かった。また、電流値が短パルス放電のみに比べ約3倍程度増加していることが分かった。これは、高周波放電プラズマが定常的に生成され、10^9〜10^<10>cm^<-3>程度の電子密度が存在しているため、それが種電子となって、短い時間で短パルス放電が生じたものと考えられる。 次に、高周波放電に短パルス放電を重畳した場合、短パルス電圧印加後、高周波電極電圧の時間推移を検討した。その結果、電圧波形は、印加する前の電圧の7分の1程度に減少し、その後、1ms程度で緩やかに初めの電圧値に戻ることが分かった。これは、大電流(数100A)短パルス放電により、多量の準安定状態原子が生成され、それらの電離により、プラズマ密度が上昇し、高周波放電維持電圧の減少を招いたものと考えられる。実際に、プローブによりプラズマパラメータの時間推移の計測を行った結果、短パルス放電後、10^<11>cm^<-3>のプラズマ密度になっており、その後、時間の経過と共に、定常値10^9cm^<-3>程度に減少することが確認できた。 従って、容量結合型高周波放電に短パルス放電を重畳することで、短パルス放電後、高周波放電に数ms程度の時間変調を与えることで、容量結合型高周波放電のみでは得られない高密度(10^<11>cm^<-3>)を周期的に生成できることが分かった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] C.Diplasu: "Argon ion level excitation with fast electrons accelerated by dI/dt effect in very short pulsed discharges"Proceedings of Joint Conference of 16^<th> European Conference on Atomic & Molecular Physics of Ionized Gases and 5^<th> International Conference on Reactive Plasmas. 1. 55-56 (2002)
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[Publications] C.Diplasu: "Time resolved determination of metastable concentration in high density transient argon plasmas"Proceedings of Joint Conference of 16^<th> European Conference on Atomic & Molecular Physics of Ionized Gases and 5^<th> International Conference on Reactive Plasmas. 2. 117-118 (2002)