2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01F00758
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大嶋 正裕 京都大学, 工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DOROUDIAN Saeed 京都大学, 工学研究科, 特別研究員
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Keywords | 溶解度 / 超臨界二酸化炭素 / ポリマーブレンド / 核酸係数 / 状態方程式 / 発泡成形 / ポリマーコンポジット / 透過係数 |
Research Abstract |
近年、高分子成形加工の分野では、二酸化炭素(CO_2)を使った微細発泡成形が注目されている。従来、発泡には、フロンガスやフロン代替ガスとしてブタンガスが物理発泡に使われていた。フロンガスは将来的には使用を止めなければならず、また、ブタンガスは爆発性を有することから、取り扱いが難しい。一方、二酸化炭素は、不活性ガスであることならびに樹脂に溶けることから、フロンガスやブタンガスの代替として樹脂発泡剤として使用することが検討されてきた。最近では、ポリマーブレンドやコンポジットなど複合材料を微細発泡することが検討されはじめている。しかし、単一材料ならびにそれらの複合材料の発泡条件の決定に必要な基礎データである二酸化炭素の材料への溶解度・拡散係数は、まだ完備されているとは言いがたい。本研究では、複合材料として非相容性ポリマーブレンド(Polypropylen(PP)/Ethylene-Propylene Diene(EPDM)を取り上げ、二酸化炭素の溶解度ならびに拡散係数を磁気浮遊天秤を使って測定し、それらの物性とブレンド比率との関係を明らかにした。溶解度に関しては、ヘンリー則が測定範囲200℃、0〜15MPaで成り立つこと、拡散係数に関しては、重量加成性は成り立たない。拡散係数は、モルフォロジーが相転移を起こす比率で、重量加成則で計算したあたりより小さくなることがわかった。研究では、これらの測定結果を推算できる手法を確立した。とくに、それらの計算において利用する状態方程式の種類と方程式種によりもたらされる精度について詳細に検討を行っている。
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