2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01F00773
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐々木 節 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NAYLOR W. 大阪大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | インフレーション宇宙 / ブレーンワールド / カシミアエネルギー |
Research Abstract |
最近,ブレーン世界シナリオに基づく宇宙論が非常に注目を浴びており,そのシナリオに従ったインフレーション宇宙論とその観測的予言を明らかにすることが急務となっている.この問題意識の下,現在,余剰次元中に住む重力的スカラー場が引き起こすブレーン宇宙のインフレーションモデルを考え,そのスカラー場の量子揺らぎのブレーン宇宙への影響を調べる研究に着手した. これまでに,まず,最も簡単な例として,余剰次元中のスカラー場(バルク・スカラー場)の質量がゼロで,重力と共形結合している場合の量子的カシミアエネルギーの計算をインフレーションしているブレーン宇宙の背景で実行した.この結果は,それ自身ではインフレーションモデルに対して直接的意味を持たないが,計算途中で直面した様々な量子効果の物理的意味が明確になり,また,一般的なバルク・スカラー場にも適用できる計算テクニックも開発できた. 現在,この成果を元に,より一般的な量子場についてのカシミアエネルギーの計算を実行しており,近いうちに論文として発表する予定である.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Ian G, Moss: "Effective action for bubble nucleation rates"Nuclear Physics B. 632. 173-188 (2002)
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[Publications] Wada Naylor: "Casimir energy for de sitter branes in bulk AdSs"Physics Letters B. 542. 289-294 (2002)