2003 Fiscal Year Annual Research Report
耐熱材料の実用化を目指した新規なコーティング皮膜の形成
Project/Area Number |
01F00776
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
成田 敏夫 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LIU Zhen?Yu 北海道大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | TiAl合金 / ターボ翼 / 耐酸化性 / コーティング / 水蒸気酸化 / Al203 / TiO2 / 耐熱材料 |
Research Abstract |
TiAl合金は軽量で耐熱性にすぐれることから、現在、自動車のターボチャージャー翼として実用化されており、今後、ジェットエンジン等への応用が期待されている。しかし、この高温・燃焼ガス雰囲気では、耐酸化性に劣ることから、耐酸化性に優れたコーティングプロセスの開発が望まれている。 本研究では、Liu博士が提案したAg添加TiAl合金を物理的蒸着法で成膜したコーティングの耐酸化性、特に、高温酸化に対する水蒸気の影響について調査した。その結果、Ag含有量が3mass以上でその効果が現れ、5mass%が最適組成であることを明らかにした。しかし、Agは高価であることから、Ag添加量の低減のための探索試験を実施した。その結果、TiAlの母材にAgとCrを複合添加することを提案した。Crを5mass%添加するとAgの添加量は2mass%以下でもその効果が現る事を新しく見いだした。これは、高価なAgの削減を可能にし、実用化に向けて大変有利である。 この組成を有する合金をコーティング皮膜に応用するため、その試料作りを開始した。また、この研究成果をJSPSの企業説明会(三菱重工業、長崎研究所)で説明する機会があり、実用化の打診を受けた。しかし、2年間の研究期間が終了したため、それらを実証することは出来なかった。 なお、アーク溶解で作成した候補合金は、企業で機械的特性を評価した結果、脆性の克服が必要であることが明らかとなった。この点については、組織制御の熱処理を補と後巣事によって、改善は可能であると考えられる。
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Research Products
(1 results)