2002 Fiscal Year Annual Research Report
ガンマ線バーストの輻射機構と重力レンズに関する研究
Project/Area Number |
01J00591
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
浅野 勝晃 大阪大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | ガンマ線バースト / ニュートリノ / 衝撃波 |
Research Abstract |
最初の論文ではガンマ線バーストのエネルギー解放のメカニズムとして、ブラックホールの周りの高温物質から放射されるニュートリノと反ニュートリノの対消滅を考え、発生した電子・陽電子プラズマが周りの物質を吹き飛ばす様子を流体の数値計算を用いて再現しました。その結果、以下の2点を示しました。 1、簡単な解析的な評価と比べ、流体の加速時間が長くなる。 2、噴出する流体の厚みが薄いままに留まる。 さらに衝撃波中でのガンマ線放射のメカニズムに関し、標準モデルに代わる新しいモデルを私は提唱し、論文にしました。それは高エネルギー陽子からの、パイ中間子を介したカスケードによる放射モデルです。標準モデルにおいて、電子のエネルギーは不自然なほど大きなエネルギーを持っていると仮定されています。しかし私のモデルでは、電子よりも大きなエネルギーを持ってることが自然に約束されている陽子を用いてるので、この問題を回避できます。加えて私のモデルにはガンマ線の特徴的なエネルギーを再現する可能性があります。 現在投稿中の論文では数値シミュレーションにより、複数のピークを持つ速度分布で、シェルが噴出する時のみに、観測されているような典型的なエネルギーの光を出すことを示しました。 さらに昨年度はプラズマのシミュレーション法を新たに開発し、高エネルギー天文現象への応用へのステップとなりました。来年度はこのシミュレーション法を用いた論文を作成する予定です。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] K.Asano, F.Takahara: "Photon Emission in a Cascade from Relativistic Protons Initiated by Residual Thermal Photons in Gamma-Ray Bursts"Publications of the Astronomical Society of Japan. 55(掲載予定). (2003)
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[Publications] K.Asano, S.Iwamoto: "Fireball Heated by Neutrinos"Astrophysical Journal. 581. 381-388 (2002)