2002 Fiscal Year Annual Research Report
マウス体軸形成におけるβカテニンの機能の解析及び標的遺伝子の単離
Project/Area Number |
01J01124
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
平田 務 大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | βカテニン / ES細胞 / fez-like / fez / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
マウス軸形成におけるβカテニンの役割、および標的遺伝子の単離を目的としES細胞において刺激依存的にβカテニンを活性化させる細胞を作成しサブトラクションを行った。しかしながら単離した遺伝子はその発現時期、領域の解析より体軸形成に関するβカテニンの標的遺伝子ではないと考えられた。そこでゼブラフィッシュを用い発現スクリーニングを行うことを試み、胎生6.5日目のライブラリー、およびES細胞のライブラリーを作成しスクリーニングを行っている。現在1次スクリーニングを終えた段階であり、今後このスクリーニングを続けていく。 頭部形成に関与していると考えられる遺伝子fezおよびfez-likeのノックアウトマウスを作成し解析を行っている。fez-likeノックアウトマウスは出生するものの、行動異常がみられ4週齢前後に死亡する。現在終脳に注目し異常がないか解析をおこなっている。一方fezノックアウトマウスは出生後数日で死亡する。fezノックアウトマウスでは嗅球の形成に異常が認められる。出生後数日で死亡することから他の領域にも異常があると思われ、現在詳細に検討を行っている。Fez, Fezlのアミノ酸配列は高い相同性を示し、発現領域も重なっているため、機能重複があると考えられた。そこでダブルノックアウトマウス作成した。ダブルノックアウトマウスでは大脳新皮質、海馬、嗅球、間脳の形成に異常が認められ、fez, fezlがそれらの形成に重要な役割を担っていることが示唆された。現在遺伝子マーカーを用い、in situ hybridization法や抗体染色法によって詳しく解析を行っている。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Bae Y-K., T.Shimizu, O.Muraoka, T.Yabe, T.Hirata, T.Hirano, M.Hib: "A homebox gene, pnx, is involved in the formation of posterior neurons in zebrafish"Development. (In press).