2002 Fiscal Year Annual Research Report
バイオミメティック成長法によるナノ・マイクロデバイス異種結合界面構造解析
Project/Area Number |
01J01257
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
白幡 直人 名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 自己組織化 / マイクロセンサー / 自己組織化単分子膜 / 糖チップ・アレイ / 水素終端表面 / アルキル単分子膜 / 光リソグラフィー / 断面TEM |
Research Abstract |
1.酸化物セラミック超薄膜の新規パターン化析出法の開発 パターン化酸化物セラミックス超薄膜の開発は,MRAMやMOS-FET,絶縁膜への応用の立場から,開発が急務であります.我々は,分子の自己集積能を利用して,これを成し遂げました.具体的には,アルキル基を有する塩化スズ(BTT)と四塩化スズ(TC)を用いることによって,溶液中におけます分子の立体相互作用に起因する加水分解速度の違いを利用した方法であります.数ナノ〜100nmの膜厚範囲で,制御良くパターン化析出させるために適当であることが明らかとなりました. 2.自己組織化を利用した酸化スズマクロセンサーアレイの開発 近年のマイクロセンサー開発への要求に応え,我々は,分子の自己組織化を利用した酸化スズ薄膜のパターン化成長を維持しながら水素ガス応答性を有する酸化スズ薄膜の析出に成功しました. 3.糖末端1-アルケンを用いたSi基板上への位置選択固着化とチップへの適応性 原子スケールで平滑な糖のパターン化固着に成功しました.基板と共有結合により固着化しているため,市販アレイに比べ,再利用が可能であります.加えて,パターン化が可能であるため,複数の物質をオン・チップ化することが可能であるため,新たな糖アレイへの応用だけでなく,糖の特異吸着を利用した有機/無機ハイブリッド材料への展開が期待できます. 4.水素終端Si表面への酸化物薄膜の形成方法 SiO_2/Siへの酸化物パターン化析出は,我々を含め数多くのプロセスが報告されていますが,エピ成長へ不可欠なH : Si上への報告例はほとんどありません.我々は,溶液という穏和な環境から,水素終端表面へダイレクトに酸化物薄膜成長プロセスを構築しました.これは,プレカーサの加水分解を利用した方法であり,断面TEMやRAS測定により,ペアなSi上へ薄膜が直接形成していることを確かめました. 以上の研究業績は,項目11に示す雑誌論文中で公表されている以外に,現在投稿中(準備中を含む)論文5編に記載されております.
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[Publications] Naoto Shirahata, Yoshitake Masuda, Tetsu Yonezawa, Kunihito Koumoto: "Control Over Film Thickness of SnO_2 Ultrathin Film Selectively Deposited on Patterned Self-Assembled Monolayer"Langmuir. 18(26). 10379-10385 (2002)
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[Publications] Naoto Shirahata, Yoshitake Masuda, Tetsu Yonezawa, Kunihito Koumoto: "Atomic Scale Flattening of Organosilane Self-Assembled Monolayer and Patterned Tin Hydroxide Thin Films"Journal of European Ceramic Society.