2002 Fiscal Year Annual Research Report
蛋白質間相互作用に基づくシアノバクテリアの概日時計蛋白質の探索と解析
Project/Area Number |
01J01761
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
北山 陽子 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | シアノバクテリア / 生物時計 / 遺伝子の転写制御 / Far-western法 |
Research Abstract |
本研究では、シアノバクテリアにおいて生物リズムをつくりだすもととなるタンパク質を同定する試みを行っている。シアノバクテリアにおいてはkaiABC遺伝子群が生物リズムの発生と維持に必須の働きをもっており、特にKaiCタンパク質が生物時計機構の中心要素であることが分かっている。そこで、私はKaiA, KaiB, KaiCと相互作用するタンパク質をYeast Two-Hybrid法及びFar-western法を用いて探索した。Yeast Two-Hybridスクリーニングで得られた候補遺伝子は残念ながらどれも擬陽性のクローンであったことが判明したが、Far-westem法でKaiCタンパク質の結合因子をスクリーニングした結果、いくつか侯補遺伝子が得られた。さらにそれらについて解析をすすめた結果、そのうちの一つの遺伝子がin vitroでもKaiCに結合することが確認できた。そこでまずFar-western法で得られた部分配列を用いてDNAハイブリダイゼーションを行い、全長のクローニングをおこなった。そうしたところその遺伝子はDNA複製の開始因子であるdnaAと高い相同性をもつ遺伝子であることがわかった。この遺伝子のシアノバクテリア概日時計機構における機能を明らかにするため、破壊株の作製、発現解析などをおこなった。予想に反して破壊株は正常に生育することができたため、このdnaAによく似た遺伝子はシアノバクテリアにおいてはDNA複製の開始因子として働いているのではなく、概日機構で働いていることが示唆された。
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