2002 Fiscal Year Annual Research Report
DNAマーカーを用いたノコギリガザミ属の遺伝的変異性および繁殖様式の解明
Project/Area Number |
01J02153
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Research Institution | 東京水産大学 |
Principal Investigator |
伏屋 玲子 東京水産大学, 水産学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | ノコギリガザミ属 / マイクロサテライトDNAマーカー / マーカー開発 / ヨツハモガニ / 多型解析 / 繁殖生態 |
Research Abstract |
昨年度開発したアミメノコギリガザミマイクロサテライト(MS)マーカーは同じノコギリガザミ属のアカテノコギリガザミおよびトゲノコギリガザミに対しても多型解析に利用できることが明らかになっている.ノコギリガザミ属が属するワタリガニ科(4種),イワガニ科(1種),クモガニ科(3種),オウギガニ科(1種),エンコウガニ科(1種)の計5科10種のカニを用いて,このMSマーカーが同じ科の他の属および他の科のカニ類にも利用可能かどうかについて検討した.他の科のカニ類については特異的な増幅はあまりみられなかったが,ワタリガニ科に属する種については高率で利用可能であると考えられた.アミメノコギリガザミMSマーカーは特にノコギリガザミ属と同じワタリガニ科ワタリガニ亜科に属する種に対しては多型解析に有効であることが示唆された. 今年度は繁殖に関する研究を行うために新しくヨツハモガニMSマーカーを開発した.クモガニ科に属するヨツハモガニの歩脚の筋肉からゲノムDNAを抽出した.制限酵素で切断後300-800bpのDNA断片を回収し,ライゲーション,トランスフォーメーションによりゲノムライブラリーを作成した.γ^<33>Pを用いてRI標識した(CA)_<10>からなるオリゴヌクレオチドプローブで,ファーストスクリーニングを行った.オートラジオクラフィーにより得られたシグナルから陽性コロニーを回収し,セカンドスクリーニングを行った.ヨツハモガニゲノムライブラリーから約700個の陽性クローンを単離できた. 1個体の雌が何個体の雄と交尾をしているかを調べるため,雌の貯精嚢の組織切片観察およびMSマーカーによる多型分析を行うためヨツハモガニを収集した.また,MSマ-カ-多型分析およびアイソザイム分析によってメンデル遺伝を検証するために,未成熟のメスを採集し,オス1×メス1交配を飼育下で行い現在も飼育を継続している.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Seiichi Wadanabe, Reiko Fuseya, Sulistiono: "Crab resources and fishenries management in Japan"Proceeding of the JSPS-DGNE International seminar on Fisheries Science in Tropical Area. Crustacean Fisheries 2002. 30-37 (2002)