2002 Fiscal Year Annual Research Report
『入楞伽経註』に言及される諸インド哲学思想について
Project/Area Number |
01J02610
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
畝部 俊也 佛教大学, 文学部, 特別研究員
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Keywords | 国際研究者交流 / アメリカ / 入楞伽経註 / バルトリハリ / ヴァーキヤバティーヤ / 有 / ジュニャーナシュリバドラ / 『唯識三十論』 |
Research Abstract |
本年度は、5月よりアメリカ、ハーヴァード大学に研究場所を移し、『入楞伽経註』の研究を続けた。これは、当該文献の研究に関し、ハーヴァード大学のLeonard van der Kuijp教授の指導を仰ぐためである。 『入楞伽経註』研究に加え、ハーヴァード大においては、van der Kuijp教授ならぴに、本年度2ヶ月間同大学に滞在していた学術振興会特別研究員としての指導教官である佛教大学森山清徹教授、ハーヴァード大ヌマタ客員教授であるDavid Seyford Ruegg.教授とともに、Phya pachos kyi seng ge著dbu ma shar gsum gyi stong thunの新発見写本の解読に関する共同研究を行った。 さらには、同じくハーヴァード大サンスクリット学・インド学科に客員教授として滞在していたブリティッシュ・コロンビア大学Ashok Aklujkar教授より、バルトリハリ著Vakyapadiya, Vakyakanda-vrtti読解に関し、指導を受けた。 なお、本年度の研究成果としては、「語の意味・対象としての<有>(asti, satta) Vakyapadiya 2.119をめぐって」という論文を完成させ、『インド思想史研究』第14号に公表した。 また、『入楞伽経註』に見られるのと同じように文法家バルトリハリの言語思想に対応する内容が、別の仏教文献『唯識三十論』にも見られるが、これについての研究を論文としてまとめた。すでに編集宛に投稿済みであるが、これは次年度に公刊される予定である。
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Research Products
(1 results)