2002 Fiscal Year Annual Research Report
地理情報システムを利用した土地利用選択行動の空間統計分析
Project/Area Number |
01J02956
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
矢尾田 清幸 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 地理情報システム(GIS) / 空間自己相関 / リモートセンシング |
Research Abstract |
本研究の内容は、多様な空間情報を利用して農業経営者の農地利用選択要因を明らかにするための分析の枠組みを構築し、その要因を踏まえて適正な農地保全を行う政策を提言することである。この目的のために、本年度は以下の2点を実施した。 1.農業センサスデータに関する空間自己相関の検定。 農業に関するこれら指標の中には、その社会的・自然的要因により、近隣の地域の影響を受ける可能性のあるものがあると考えられ、そのような状況を空間自己相関があるという。この関係を考慮せずに説明変数を選択し回帰分析を行えば,誤差項に空間自己相関が存在することとなり、分析結果に大きなバイアスをもたらし、結果を信頼することはできない。そこで奈良県の農業センサス市町村集計データを利用し、農業分野の分析において、これまであまり注目されることのなかった空間自己相関に関して、まずその存在を明らかにすることを目的とした。結果は、農政経済GIS分科会(2002.5.25)「耕作放棄地率の空間解析-GISによる農業センサス集計データの空間相関分析-」で個別報告を行った。 2.農地利用状況の画像解析。 農地の利用、特に水田転作や耕作放棄地は、その年によって変更されることがあり、その把握は困難である。本分析では、IKONOS衛星画像を元に、リモートセンシングによる解析を実施することで、土地利用情報の把握を試みた。この結果は、アジアリモートセンシング学会ACRS2002(2002.11.26)において、「AN AGRICULTURAL LAND USE ANALYSIS BY THE SPATIAL INTEGRATION DATA MAP」として個別報告を行った。
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