2002 Fiscal Year Annual Research Report
レーダー干渉計法の開発と大気乱流微細構造の解明に関する観測的研究
Project/Area Number |
01J02982
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
河野 宜幸 京都大学, 宙空電波科学研究センター, 特別研究員(PD)
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Keywords | 干渉計観測 / ドップラー観測 / ノイズ / 水平風速推定 / FCA法 |
Research Abstract |
近年、大気レーダーや気象レーダーを用いた「レーダー気象学」が注目されてきている。これらレーダーの観測手法としてはドップラー法が主流となている。しかしながら、大気レーダーを用いた観測では大気の状態によって分反射を起こすことで誤差を生じることが指摘された。一方で、空間領域干渉計法観測は、この分反射の影響を受けにくく、より精度の高い水平風速推定が可能である。 まず水平風速推定法について、従来から用いられてるFull correlation analysis(FCA)法と、近年提案された簡易手法について、その推定精度をコンピュータシミュレーションによって比較した。その結果、ノイズが無い場合、簡易手法でもFCA法と同程度の推定精度が得られることが分かった。さらに、信号にノイズが含まれるときにはFCA法を上回る推定精度を示す場合があることも分かった。これにより、干渉計法を用いた水平風速推定精度の向上が期待される。この結果については、論文誌に印刷済みである。 次に、信号にノイズを含む場合について評価した。この場合、相関関数にノイズが含まれることで関数自体に歪みが生じ、風速に関するパラメータの推定に誤差を生じることが示された。またノイズが大きいほどその影響も大きく、ドップラー法と比較した場合でもノイズに対して非常に敏感であることが示された。この結果については、現在投稿論文執筆の最終段階である。このように、本年度は解析と論文執筆に時間を費した。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Noriyuki Kawano, Y. Takara, S. Fukao: "Comparison of wind estination errors for the spaced Anteme technique : A Case study for the MU radar"Radio Science. Vol.37.No.5. 14.1-14.13(10.1029) (2002)