2002 Fiscal Year Annual Research Report
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01J03054
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
浅野 友子 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(PD)
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| Keywords | 山地源流域 / 酸中和機構 / 滞留時間 / 森林植生 / スケール |
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| Research Abstract |
山地森林流域からの流出水の水質は、斜面の浸透過程や渓流の流下過程における生物地球化学過程によってコントロールされる。それらの過程には、森林植生、土壌、地質などさまざまな要因が関与している。さらに、それらの要因は時間変化する(例えば森林の生育や土壊生成等)ことから、渓流水質やそのコントロール要因は時間変化すると考えられる。そこで、それらの要因の空間分布や時間変化が山地斜面の酸中和機構に与える影響を評価するために、いくつかの時間・空間スケールの山地斜面の地中水、流出水の水質の分布を調査し、その実態をとらえた。
時間変化
(1)森林の成立と土壌生成過程が酸中和過程に及ぼす影響
滋賀県南部田上山地に位置する花崗岩からなる植生及び土壌生成過程の異なる4つの流域で、長期間の降雨、土壌水、地下水、湧水、渓流水の水質等の観測データを取得し、森林の成立に伴う、土壊・岩盤中での酸中和機構の変化を明らかにした。
(2)土壌中の浸透過程の不均一性が、酸中和過程および養分物質の移動過程に及ぼす影響
土壊中の浸透過程における、水と土壌の接触時間と酸中和や物質移動過程の関係を明らかにすることを目的としている。同じ深さに多数埋設したライシメータを用いて地中水を採水し、比較的大孔隙を選択的に通過する滞留時間の短い土壌溶液と、そうでない滞留時間の長い土壌溶液を比較する。この研究はUS Environmental Protection Agencyとの共同研究によりおこなっている。
空間変化
(1)流域のスケールと渓流水質のコントロール要因の関係
滋賀県南部田上山地および京都府北部京都大学芦生演習林において0.1ha〜5km^2の範囲で源頭の湧水から下流の渓流水まで約20地点で採水し、流域のスケールとpHや溶存物質の分布について調査し、実態をとらえた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Asano, Y., Ucnida, T., Ohte, N.: "Residence times and flow paths of water in steep unchannelled catchments, Tanakami, Japan"Journal of Hydrology. 261. 173-192 (2002)
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[Publications] Uchida, T., Asano, T., Ohte, N., Mizuyama, T.: "Analysis of flow flowpaths dynamics in a steep unchannelled hollow in Mountains of Japan"Hydrological Processes. 17. 417-430 (2002)
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[Publications] Uchida, T., Asano, T., Ohte, Y., Mizuyama, T.: "Seepage area and rate of bedrock groundwater discharge at a granitic unchanneled hillslope"Water Resources Research. 39. doi10.1029/2002WR001298 (2002)
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[Publications] Asano, Y., Uchida, T., Ohte, N.: "Sources of weathering-derived solutes in two granitic catchments with contrasting forest growth"Hydrological Processes. (In printing). (2003)
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[Publications] Asano, Y., Uchida, T., Ohte, N.: "Hydrological and geochemical influences on the dissolved silica concentration in natural water in a steep headwater catchment"Geochimica et Cosmochimica Acta. (In printing). (2003)
