2002 Fiscal Year Annual Research Report
マメ科モデル植物ミヤコグサにおける根粒の早期老化機構及び共生微生物認識機構の解明
Project/Area Number |
01J03812
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
馬場 真里 京都大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 共生窒素固定 / ミヤコグサ / 宿主特異性 / 根粒の老化 / マクロアレイ |
Research Abstract |
今後はこれらのaptamerがTBPに結合することで、複合体に存在するどの因子に影響を与えているのかを解析することにより、Paused Polymeraseの形成機構を解明する。 本年度は、インゲン根粒菌による早期老化根粒において特異的に発現または発現抑制される遺伝子の網羅的解析を、独立したcDNAクローンが約18000個スポットされているミヤコグサESTマクロアレイを用いて行った。サンプルとしてインゲン根粒菌による早期老化前の若い根粒及び早期老化根粒,ミヤコグサ根粒菌による若い根粒及び自然老化根粒、根粒菌非感染根を用意し、それぞれから抽出したtotal RNAを鋳型に^<33>P標識プローブを合成して、アレイメンブレンにハイブリダイズさせた。一つのサンプルに対して二反復の実験を行った後、サンプル間で各クローンの発現量を比較し、統計的に有意な差があるクローンをリストアップした。その結果、若いインゲン根粒菌感染根粒に特異的に発現しているクローンや、根粒の老化に伴って発現量が変動するクローンが見つかった。それらのクローンは塩基配列の一部しかわかっていないため、現在各クローンの塩基配列を決定し、相同遺伝子をデータベースから検索して、リストアップされたクローンが何の遺伝子なのかを調べている。来年度は引き続いてクローンの塩基配列決定、リアルタイムPCRによるアレイの結果の再現の確認、in situハイブリダイーションによる発現部位の特定等を行い、根粒で早期老化が起こる機構の解明を試みる。一方、並行して行っている毛状根形質転換によるアクティベーションタグラインのスクリーニングからは未だ目的の形質転換体が得られていない。その原因の一つとして、形質転換体の生育が良好でないと形質転換根に根粒が着生しにくいという実験上の問題点が考えられた。来年度は更に安定した形質転換系確率を試みながら、スクリーニングを継続する。
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Research Products
(1 results)