2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01J03821
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
梅田 隆行 京都大学, 情報研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 静電孤立波 / 計算機実験 / 電子ビーム不安定性 / 開放境界 / 粒子コード / ブラゾフコード |
Research Abstract |
1.二次元開放系電磁粒子コードを用いて電子ビーム不安定性の計算機実験を二次元x-y平面で行った。不安定性によって生じた電子ホールの二次元ポテンシャル構造内において、x方向にかけた背景磁場とy方向にかかったポテンシャルの垂直電場により電子がE×Bドリフトしてz方向に電流成分を形成することがわかった。このz方向の電流成分は二次元ポテンシャル構造をもつ電子ホールに伴って磁場に平行に伝播し、電磁界を励起する。この電磁界成分の波長はポテンシャル構造の波長よりも長く、周波数は電子プラズマ周波数よりも低くなることがわかった。電子のE×Bドリフトによる電流によって励起した磁界と静電界の振幅の比は、光速の2乗と電子の熱速度の比及び電子サイクロトロン周波数と電子プラズマ周波数の比で表され、計算機実験結果より見積もった振幅比はFAST衛星観測の結果と一致することがわかった。 2.粒子コードによる計算機実験では、粒子コード特有の熱雑音を抑えるために膨大な数のプラズマ粒子の運動を解き進める必要がある。一方、プラズマの速度分布関数を直接解き進めるブラゾフコードでは、熱雑音を完全に除去できる反面、数値不安定が起きやすい。本研究では、CIP(Constrained Interpolation Profile)法を用いて一次元静電コードを開発し、数値不安定性を長時間抑えられるようにした。また、開発したコードを用いて、非常に弱い電子ビームによって励起される不安定性の計算機実験を行い、ラングミュア高調波の研究を行った。計算機実験によって得られたラングミュア高調波の分散関係および高調波の成長率は、Yoon et al. [2003]のプラズマ非線形理論によって導かれたものと非常によく一致することを示し、ラングミュア高調波がプラズマ静電波のノーマルモードであることを証明した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] T.Umeda, Y.Omura, H.Matsumoto, H.Usui: "Formation of electrostatic solitary waves in space plasmas : Particle simulations with open boundary conditions"Journal of Geophysical Research. 107・A12. doi:10.1029/2001JA000286 (2002)
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[Publications] P.H.Yoon, R.Gaelzer, T.Umeda, Y.Omura, H.Matsumoto: "Harmonic Langmuir waves. I. Nonlinear dispersion relation"Physics of Plasmas. 10・2. 364-372 (2003)
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[Publications] R.Gaelzer, P.H.Yoon, T.Umeda, Y.Omura, H.Matsumoto: "Harmonic Langmuir waves. II. Turbulence spectrum"Physics of Plasmas. 10・2. 373-381 (2003)
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[Publications] T.Umeda, Y.Omura, P.H.Yoon, R.Gaelzer, H.Matsumoto: "Harmonic Langmuir waves. III. Vlasov simulation"Physics of Plasmas. 10・2. 382-391 (2003)