2002 Fiscal Year Annual Research Report
珪酸塩融体の高温熱量測定によるマグマの熱力学混合特性の解明
Project/Area Number |
01J03954
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
菅原 透 学習院大学, 理学部, 学術振興会特別研究員(PD)
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Keywords | マグマ / 熱量測定 / 元素分配 / カンラン石 / シリケイトメルト |
Research Abstract |
本年度は以下の研究を行った. (1)昨年度までに行った,Drop法熱量測定によるCo_2SiO_4およびNi_2SiO_4カンラン石の融解熱の測定結果の熱力学的解析を行い,マグマにおけるカンラン石-メルト間の元素分配関係に応用した.またそれらの結果をアメリカ地球物理学会にて学会発表を行うとともに論文としてまとめ,学術雑誌に報告した.この研究報告は地球化学分野の専門誌であるGeochimica et Cosmochimica Acta誌にて印刷中である. (2)学習院大学赤荻研究室に設置してあるMHTC装置を用い,An-Di-Fo系,An-Di-Ak系およびDi-Qt系メルトの熱力学混合特性を測定した.それらの結果を2002年火山学会で発表するとともに,論文としてまとめ学術雑誌(American Mineralogist)に投稿した. (3)昨年8月に岩手火山にて現地調査と試料採取を行い,試料の記載と化学分析等を行った.これらの結果については現在考察中である. (4)カンラン石-メルト間のCa分配に関する過去の文献データのコンパイルとその解析を行い,マグマの含水量計を作成し,島弧マグマの進化の議論に応用した.この結果については2003年地球惑星科学合同大会にて発表予定である.
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Research Products
(1 results)