2003 Fiscal Year Annual Research Report
クロスグリッド三次元構造による大規模高密度光集積回路
Project/Area Number |
01J04260
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
鈴木 修一 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 波長多重通信 / 波長合分波器 / 符号効率 / クロストーク / リング共振器 / Q値 |
Research Abstract |
本研究では,波長多重通信における高符号効率化に適した積層マイクロリング共振器型Add/Dropフィルタの開発を目的とした.このためにはフィルタスペクトルの形状を評価する必要があり,フィルタスペクトルの評価を符号効率への影響に着目して解析を行った.この解析手法は一昨年度から継続しており,これまでに信号パルスおよび波長フィルタのパラメータに対して,クロストーク値と符号効率の関係を解析的に導出し,符号効率を高めるための最適フィルタスペクトル形状を検討してきた.しかしながら従来は孤立入力パルスを用いて解析を行なってきたため,コヒーレントクロストークの影響および隣接チャネルとのビット位相についてそれぞれ最悪の場合を仮定していた.そこで今年度は入力信号としてランダムパルス列を仮定し,フィルタを通過した際の符号効率とQ値との関係を解析して,極限符号効率を得るためのフィルタの設計手法を考察した.これにより,コヒーレントクロストークを決定するチャネル間の位相差およびビット位相をランダムに設定することができる.まず,与えられた符号効率に対してシステムのQ値を最大にする最適パラメータの設計方法を明らかにし,その解析手法を様々なフィルタスペクトル形状に対して適用した.その結果,フィルタスペクトルを箱型に近づけるほど符号効率を高められることを確認し,またフィルタに要求される阻止帯域におけるクロストークフロアレベルを明らかにした. 箱型スペクトルを可能にする直列結合積層マイクロリング共振器型Add/Dropフィルタは従来から研究されているが,本研究において提案しているフィルタはバスラインが立体的に交差するため交差部における散乱を抑えることができる.昨年度は2重直列結合リング共振器型フィルタを実現したが,本年度は直列結合する共振器の数を4つに増やし,更なるスペクトルの箱形化を実証した.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] S.Suzuki, Y.Kokubun: "Design rule of wavelength filter bandwidth and pulsewidth for ultimate spectral efficiency limited by crosstalk in DWDM systems"IEEE Photonics Technology Letters. Vol.15 No.11. 1645-1647 (2003)
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[Publications] Y.Hatakeyama, T.Hanai, S.Suzuki, Y.Kokubun: "Loss-less multilevel crossing of busline waveguide in vertically coupled microring resonator filter"IEEE Photonics Technology Letters. Vol.16 No.2. 473-475 (2004)