2002 Fiscal Year Annual Research Report
新規高分子量GTP結合タンパク質の機能と細胞内局在の動態の解析
Project/Area Number |
01J04880
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三坂 巧 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | GTP結合タンパク質 / 視神経萎縮 / ミトコンドリア |
Research Abstract |
マウス脳の神経細胞において高発現している新規高分子量GTP結合タンパク質(mOPA1)は、そのヒトにおける相同遺伝子の欠損により遺伝性の視神経萎縮症が引き起こされることより、神経細胞の生存、維持に関する機能を果たしていることが示唆される。今年度はmOPA1の果たす機能について、培養細胞を用いた発現系を用いて解析を行った。 mOPA1はN末端にミトコンドリア輸送シグナルを有しており、遺伝子導入したCOS-7細胞内においてミトコンドリアに局在する。mOPA1が過剰発現することにより、Tube状の形態をしているCOS-7細胞のミトコンドリアは断片化し、小さな棒状もしくはリング状の形態に変化した。mOPA1のミトコンドリア内における局在を、ミトコンドリアの膜間部分およびマトリックスのマーカーとともに同時に観察したところ、小さなリング状になったマトリックスの一端に、mOPA1および膜間部分マーカーがVesicle状の局在を示している様子が認められた。さらに免疫電顕による解析により、mOPA1を発現する細胞においてはミトコンドリア内膜にあるべき特徴的なひだ(クリステ)構造が消失し、凝集して片寄った分布をしている膜間部分にmOPA1が局在していることが判明した。以上得られた結果より、mOPA1は遺伝子導入した細胞内においてミトコンドリア膜間部分に局在し、ミトコンドリア内膜に何らかの作用を与えることによりミトコンドリア全体の形態に影響を与え、ミトコンドリア断片化を導いていることが示唆された。 実際の神経細胞においては、他の何らかの蛋白質との相互作用により、その機能が修飾・制御される可能性も考えられるので、昨年度実施したtwo-hybrid法スクリーニングによって得られたクローンとの共発現によりmOPA1の機能が変化するかどうかについて、今後解析を行っていく。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Misaka T. et al.: "Primary structure of a dynamin-related mouse mitochondrial GTPase and its distribution in brain, subcellular localization and effect on mitochondrial morphology"J. Biol. Chem.. 277. 15834-15842 (2002)
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[Publications] Saitoh, O. et al.: "Alternative splicing of RGS8 gene determines inhibitory fanction of receptor type-specific Gq signaling"Proc. Nati. Acad. Sci. U.S.A.. 99. 10138-10143 (2002)