2003 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロアクチュエータ群を用いた壁乱流のフィードバック制御
Project/Area Number |
01J06100
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉野 崇 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 壁乱流制御 / マイクロマシンプロセス / マイクロ熱膜せん断応力センサ群 / マイクロ電磁アクチュエータ群 |
Research Abstract |
壁乱流における壁面摩擦抵抗低減を目的とする,アクティブ・フィードバック制御に関する研究を行った. アクティブ・フィードバック制御システムは,流れ場の情報を読みとるためのセンサ群,流れ場の構造を変化させるアクチュエータ群,センサ群からの情報を元にアクチュエータ群を駆動するコントローラから構成される.そこで,制御システムを構築した. センサ群として,長さ200ミクロン,間隔1ミリメートルの熱膜せん断応力センサ群4列192個を用いた.アクチュエータ群としては,幅2.5ミリメートル,長さ14ミリメートル,間隔3.2ミリメートル,電磁型壁面変形アクチュエータ群を3列48個用いた.また,アクチュエータの問題点として,永久磁石間の相互作用による磁石の脱落,発熱量の増加に伴うセンサ出力の変動が挙げられる.そのため,回転モーメントの減少を図り永久磁石の厚さを半分に,そして,水冷装置をコイル下部に設けることで,センサ出力の安定化を行った. システムの時間遅れを低減するため,コントローラには,従来用いたものに対し,処理速度が1.6msから0.1msに向上した,192チャンネルのアナログ・ディジタル変換器,および,64チャンネルのディジタル・アナログ変換器を有するディジタル・シグナル・プロセッサを導入した. また,センサ群に対しては,熱解析による動特性の向上,及び,裏面配線を持つチップの試作も行い,特性を評価したところ,動特性の向上することが確認された.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 吉野, 鈴木(雄), 笠木, 上運天: "マイクロ熱膜せん断応力センサの熱的最適設計"日本機械学会論文集B編. 70巻689号. 35-48 (2004)
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[Publications] Yoshino, T., Suzuki, Y., Kasagi, N.: "Evaluation of GA-based feedback control system for drag reduction in wall turbulence"Proc.3rd Int.Symp.on Turbulence and Shear Flow Phenomena. 179-184 (2003)
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[Publications] 吉野, 鈴木(雄), 笠木, 今北: "GA規範フィードバック制御システムによる乱流摩擦抵抗低減に関する研究"日本流体力学会年会2003(日本流体力学会誌,Vol.22別冊). 420-421 (2003)