2002 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロアクチュエータ群を用いた壁乱流のフィードバック制御
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01J06100
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉野 崇 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 壁乱流制御 / マイクロマシンプロセス / マイクロ熱膜せん断応力センサ群 / マイクロ電磁アクチュエータ群 |
Research Abstract |
壁乱流における壁面摩擦抵抗低減を目的とする,アクティブ・フィードバック制御に関する研究を行った. アクティブ・フィードバック制御システムは,流れ場の情報を読みとるためのセンサ群,流れ場の構造を変化させるアクチュエータ群,センサ群からの情報を元にアクチュエータ群を駆動するコントローラから構成される.そこで,制御システムを構築し,チャネル乱流中における制御効果の評価を行った. センサ群として,長さ200ミクロン,間隔1ミリメートルの熱膜せん断応力センサ群4列192個を用いた.アクチュエータ群としては,幅2.5ミリメートル,長さ14ミリメートル,間隔32ミリメートル,電磁型壁面変形アクチュエータ群を3列48個用いた.センサ群,アクチュエータ群ともに,実験条件における要求仕様を満たしていることを確認した. 32チャンネルのアナログ・ディジタル変換器,および,32チャンネルのディジタル・アナログ変換器を有するディジタル・シグナル・プロセッサを用い,制御を行った.アクチュエータの駆動信号は,上流側にある3つのせん断応力センサの信号に重み係数を掛けた形式で表現され,重み係数は遺伝的アルゴリズムを用いた係数最適化手法により,最適な係数を算出した.評価関数として,下流側のセンサで測定される,せん断応力値の変動値を与え,これを最小化するように係数最適化を行ったところ,制御しない場合に比べ,最大で9%せん断応力の変動が抑えられることを確認した. また,動特性向上のため,センサ周りの2次元熱解析モデルを構築し,センサの設計指針を与え,次世代のせん断応力の試作も行い,動特性の向上することが確認された.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Yoshino, T., Suzuki, Y., Kasagi, N., Kamiunten, S.: "Optimum Design of Micro Thermal Flow Sensor and Its Evaluation in Wall Shear Stress Measurement"Int.Conf.MEMS'03. 193-196 (2003)
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[Publications] Yoshino, T., Suzuki, Y., Kasagi, N.: "Development of Genetic Algorithm Based Feedback Control System of Wall Turbulence"Proc. The Fifth JSME-KSME Fluids Engineering Conference. (CD-ROM OS4-1). (2002)
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[Publications] 吉野, 鈴木(雄), 笠木, 上運天: "乱流能動制御に用いるマイクロせん断応力センサの開発"第52回理論応用力学講演会. 441-442 (2003)
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[Publications] 吉野, 鈴木(雄), 笠木, 上運天: "マイクロ膜熱せん断応力センサの動特性"第39回日本伝熱シンポジウム講演論文集. 357-358 (2002)