2002 Fiscal Year Annual Research Report
曲円柱から発生する空力音に対する音源特定手法及び音環境改善のための制御手法の開発
Project/Area Number |
01J06944
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
松本 大樹 室蘭工業大学, 工学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | 空気力学的騒音 / 円柱 / 曲円柱 / エオルス音 / 速度変動 / コヒーレンス / 音源 / コヒーレントアウトプットパワー |
Research Abstract |
本年度は,曲円柱およびらせん状ワイヤーから発生する空力音の音源特定に関して,さらに基礎的な研究を行った. V字状の曲円柱から発生する空力音の音源分布を明らかにするために,曲円柱周りの流れの速度変動を熱線流速計により計測し,発生音との相関からCoherent Output Power (C.O.P.)のバンドオーバーオール値を算出する方法を用いて検討を行っている.この手法の欠点である位相情報の欠落を補うために,速度変動と発生音との間の位相を計測した.この研究成果に関しては,Dynamics & Design Conference 2002(金沢大学)にて発表している. 一方,曲円柱よりもさらに複雑な形状である,らせん状に曲げ加工した円柱(らせん状ワイヤー)から発生する空力音に対して,本音源特定手法を適用し,エオルス音が発生する場合の音源分布を明らかにした.この研究成果については2002 ASME International Mechanical Engineering Congress & Exposition (New Orleans, U.S.A.)で発表した.さらに,Journal of Fluids and Structuresに投稿しており,審査中である(2003年4月現在). 本年度の科学研究費補助金により購入した圧力変換器(マイクロホン)を利用して圧力変動計測プローブを作成した.これにより,供試体後流の各点の圧力変動が計測できるようになり,解析ソフトウエアにより得られた数値データとの比較ができるようになった.これらの設備に補助金の69%を利用した.また,国内外における研究成果の発表に,補助金の30%を利用した.
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