2002 Fiscal Year Annual Research Report
軟骨内骨化における血管侵入と基質分解の制御機構の解明
Project/Area Number |
01J07086
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
佐々木 朝代 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 軟骨内骨 / 骨 / 軟骨 / 発生 / Msx1 / 骨芽細胞 / オステオカルシン / オステオポンチン |
Research Abstract |
1,腫瘍骨転移モデルマウスの解析 防衛医大との共同研究で乳癌腫瘍細胞を注射し骨転移をおこしたマウスを作成し、組織学的解析を行った。頸骨の腫瘍転移巣において、CD31陽性の血管内皮細胞、TRAP陽性細胞による骨基質の吸収、および各種マーカーを用いた免疫系細胞の観察を行い、マクロファージとリンパ球の局在等を明らかにするとともに、電子顕微鏡による腫瘍転移巣の観察を行い腫瘍境界部における細胞群の詳細な組織像を明らかにした。これらの成果を、第22回日本骨形態計測学会、第20回日本骨代謝学会および第24回アメリカ骨代謝学会において発表した。 2,骨芽細胞におけるMsx1の働きについて 骨芽細胞様細胞株であるMC3T3-E1に、ノックアウトにより骨形成の抑制が報告されている転写抑制因子Msx1と蛍光タンパクGFPの遺伝子を組み込んだアデノウイルスを感染させ、Msx1を強制発現させこれらの細胞を蛍光により識別して観察することに成功した。また、これらの細胞をアスコルビン酸の投与により骨芽細胞への分化に導くとともに、その課程におけるオステオカルシン、オステオポンチン、骨シアロタンパク、Runx2、アルカリホスファターゼ等の骨芽細胞マーカーの発現の変化を、RT-PCR, Western blotting, Northern blotting、酵素組織化学、免疫組織化学等の手法を用いて明らかにし、Msx1の骨芽細胞における増殖、分化に及ぼす影響について新たな知見を得た。
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