2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01J07356
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
池内 俊貴 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | ニホンウナギ / アンドロゲンレセプター / 標的遺伝子 / ゲノム構造 |
Research Abstract |
・ARαの標的遺伝子の探索 前回、制限酵素処理したニホンウナギのゲノムDNAよりARα蛋白質を用いて、ARα結合性配列を192個重複を許して単離し、重複の多いものから上位3組を選び、そのゲノム断片をルシフェラーゼベクターに挿入し直し、HK293細胞にARαの発現ベクターと共にコトランスフェクションしたところ、いずれもアンドロゲン依存的な転写活性化が見られたことを報告した。 今回、その中でTATA-BOXを含む配列について、その下流遺伝子の動態を調べた。mRNAに翻訳されていると推定される配列を元にプライマーを設計し、ニホンウナギの各体組織から抽出したmRNAを用いてRT-PCRを行ったところ、精巣・脾臓・肝臓・腎臓・頭腎(副腎に相当)・筋肉で発現が見られたものの、心臓及び脳下垂体では検出されなかった。 また、精子形成に伴う精巣での発現を同様にRT-PCRを用いて調べた。ニホンウナギの精巣は通常精子形成の進行が停止しており、生殖腺刺激ホルモンの投与により開始させることが出来る。そこで、生殖腺刺激ホルモン投与個体に於ける変化を追った。すると、ホルモン投与前で既に発現が見られたものの、投与後すぐに減少し、精母細胞が減数分裂を開始する投与後9日目まで増加した。その後減少するものの、精子変態を開始する投与後15日目に一旦増加する傾向を示した。この変化はARα mRNAの変化に似ていた。 現在、この分子のcDNAをクローニング中であり、5'側から800bp程度の配列が判明しているものの、既知の分子とは相同性が見られなかった。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] T.Ikeuchi, T.Todo, T.Kobayashi, Y.Nagahama: "Comparison of the ligand specificity of the progestogen receptor α and β"Proceedings of the Japan Society for Comparative Endocrinology. No.17. 68 (2002)