2002 Fiscal Year Annual Research Report
バイオインフォマティックスに基づくイネの胚乳細胞壁多糖の機能解析とその応用
Project/Area Number |
01J07529
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
鈴木 潔 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | バイオインフォマティックス / 植物生理学 / 糖質科学 / ゲノミックス / 細胞壁 |
Research Abstract |
昨年度UDP-グルクロン酸からUDP-キシロースを生成するUDP-グルクロン酸デカルボキシラーゼと推定される遺伝子について、2種類クローニングすることに成功し、これらの配列をGENBANKに登録した。今年度はこれらの遺伝子についてタンパク質の発現および機能解析を行った。その結果、一方の遺伝子に関して大腸菌で大量に発現することに成功し、我々が得た遺伝子クローンがグルクロン酸デカルボキシラーゼであることが明らかになった。この結果は単子葉植物においてはじめてのものであり、現在海外の雑誌にこの遺伝子およびタンパク質の性質についての論文を投稿中である。また、本年度はアラビノキシラン合成に関する遺伝子であるUDP-xylose 4-epimeraseと推定される遺伝子について、3種類クローニングすることに成功した。次年度に発現解析を行う予定である。それと平行に、UDP-グルクロン酸デカルボキシラーゼとUDP-xylose 4-epimeraseなどのアラビノキシランの生合成に深く関与している遺伝子の発現プロファイリングについてもデータの解析を進行中である。 さらに本年度はHawaii大学のPaull博士との共同研究により、ハワイ大学において種子成熟過程におけるキシランの関与についての研究を行った。その結果、種子の成熟過程においてキシランが関与している興味深い結果を免疫染色法によって得ることに成功した。
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