2002 Fiscal Year Annual Research Report
有限群のモジュラー表現におけるブロックの導来同値について
Project/Area Number |
01J07600
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
功刀 直子 お茶の水女子大学, 理学部, 特別研究員PD
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Keywords | 有限群のモジュラー表現 / ブロック理論 / 導来圏 / ブルエ予想 |
Research Abstract |
有限群のモジュラー表現における問題はおもに与えられた群の標数Pにおけるブロックの表現の情報はp-局所部分群のブロックの情報から得られるのではないかという考えに基づいている。とくにブルエは可換不足群を持つブロックはそのブラウアー対応子に導来同値ではないかという予想を提出している。この予想については巡回群を不足群に持つ場合が一般的に解決されており、現在はp-ランクが2の場合を主に調べている段階である。 今年度の研究においてはとくにp-ランクは2であるが不足群が可換群とはならない場合についての研究を行った。具体的には3次射影線型群で不足群が位数27の被可換群となる主ブロックとそれにブラウアー対応する3次射影ユニタリ群の主ブロックを調べ、それらのブロック間に導来同値が存在することを示した。ルキエは2002年7月にブルエ予想の非可換の場合として、不足群の超焦点部分群が可換であるときその正規化群のブロックとの間に導来同値が存在するのではないかと予想を述べているが、上記の結果はその例になっている。さらに非可換不足群をもつブロックを考察を進めるために、非可換3群を不足群に持つ場合の3次射影特殊線型群と3次射影特殊ユニタリ群のブロック間の関係を調べて2つの対応するブロック間に導来同値が存在することを示した。またこの2つの群を指数3で含む群のブロック間へ導来同値を拡張することや、中心拡大した群のブロックへ導来同値を持ちあげることを試みた。
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Research Products
(1 results)