2002 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者のQuality of Life(QOL)に関する研究
Project/Area Number |
01J07604
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
平野 順子 お茶の水女子大学, 生活科学部, 特別研究員PD
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Keywords | 高齢者 / 幸福感 / QOL / 二次データ分析 / 質的調査 |
Research Abstract |
本研究の目的は、主観的幸福感や生きがい感を含む、高齢者のQuality of Life(とりわけ主観的なQuality of Life)研究において、今まであいまいに使用されてきた概念を実証的に規定することを第一の目的とし、高齢者の過去の人生体験と幸福感、生きがい感といった主観的なQOLについて考察することを第二の目的とする。昨年度(平成13年度)には、(1)先行研究のレビュー、(2)実証調査に向けての準備を行った。本年度はこれを受けて、(1)日本を含む多国籍において行われた調査の個票データ分析(2種類)、(2)高齢者に対するインタビュー調査を実施した。 (1)について。現在すでに行われている"世界価値観調査"の過去3回の調査データ(日本・米国)を分析し、日本老年社会科学会(於:福岡市)にて発表した。また、"高齢者の生活と意識に関する国際比較調査"の分析については、『生活社会科学研究』第10号に論文「高齢者の社会的活動と幸福感〜"高齢者の生活と意識に関する国際比較調査(1990年、1995年)"二次データ分析より」としで掲載される予定である。 (2)について。従来の研究ではほとんど考慮されることがなかった(量的調査の分析による考察が多いので、考慮することが難しかった)、高齢者の「今までの人生と幸福感」について検討するため、質的調査を行った。高齢期は今までの人生の総まとめの時期と言われ、当然今までの人生を背負っての「現在の幸福感」がある。過去の人生についての幸福・不幸について、現在どのように認識しているのか・現在の幸福感に過去がどのように影響しているのかについて検討することを目的として、4件の調査を行い、分析途中である。
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Research Products
(1 results)