2003 Fiscal Year Annual Research Report
幹細胞移植と遺伝子導入によって脊椎動物の四肢を再生させる手法の確立
Project/Area Number |
01J07866
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
横山 仁 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | ツメガエル / 四肢 / 肢芽 / 再生 / FGF-10 / Wnt遺伝子 |
Research Abstract |
四肢再生過程におけるWnt遺伝子の機能を明らかにするために、ツメガエルの四肢再生過程におけるWnt遺伝子の発現量をRT-PCR法によって解析したところ、四肢の形成過程に関わることが示唆されているWnt遺伝子のうちで特にWnt-3aの発現が切断後の早い時期(3日以内)に活性化されることを明らかにした。さらにWnt-3aの発現をin situハイブリダイゼーション法で解析したところ、肢芽先端部領域での発現を確認した。そしてWnt-3aによって引き起こされるとされるWnt/canonical経路を担っているTcf-3およびLef-1の発現も同時に解析したところ、Wnt-3aとよく似た発現パターンを示す事を明らかにした。またWnt-3aのタンパクを染み込ませたビーズを、変態が進行して再生能を失ったツメガエルの四肢の切断面に移植すると、FGF-10タンパクを作用させた場合と同様に本来ならば発現しないfgf-8の発現を誘導しうることを明らかにした。 またWnt/canonical経路のシグナリングの活性化を検出するレポーター遺伝子を組み込んだトランスジェニックガエルを作成し、レポーターの活性を解析したところ、原腸胚および尾芽胚の時期において背側正中領域において強い活性が検出される事を確認した。この胚を肢芽が形成される発生段階まで育てた後に、再生能を有する発生段階で肢芽を切断したところ、形成された再生芽の先端部領域において、レポーター遺伝子の活性が見られることを発見した。
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Research Products
(1 results)