2002 Fiscal Year Annual Research Report
Wntシグナル伝達因子Dishevelledによるアクチン細胞骨格の制御機構
Project/Area Number |
01J07913
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西田 満 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | Wnt / LIMキナーゼ / confilin / slingshot / RNAi / siRNA / シグナル伝達 / アクチン細胞骨格 |
Research Abstract |
アクチン細胞骨格制御因子であるLIMキナーゼ1(LIMK1),Slingshot IL(SSH1L),およびcofilinがWntシグナルによるアクチン細胞骨格の制御に関与しているかを検討するため、RNA interferance(RNAi)法を利用した解析方法の確立を試みた。short interferance RNA(siRNA)を細胞内で発現させるためのベクターであるpSUPERを用いてそれぞれの遺伝子に対するsiRNA発現プラスミドを作成した。それらの効果を調べるため、Jurkat細胞にそれぞれのプラスミドをelectroporation法により導入した。その結果、それぞれのsiRNAによりLIMK1、SSH1L、cofilinの発現量が顕著に低下した。また、LIMK1のsiRNAによりリン酸化cofilin(P-cofilin)量の低下が、一方、SSH1LのsiRNAによりP-confilin量の増加が確認された。ElectroporationによるpSUPERの導入効率を調べるため、pSUPER-cofilinを導入後、アクチンとcofilin、またはP-cofilinの細胞染色を行った。CofilinとP-cofiinの細胞染色には抗血清を用いたが、backgroundが非常に高く、RNAiの効果を確認することはできなかった。しかし、アクチン染色ではほぼ全ての細胞において重合アクチンの強い集積を伴う異常に発達した葉状仮足様が観察された。このことからelectroporationによりほぼ全ての細胞にpSUPERプラスミドが導入されたと考えられる。これらの結果からJurkat細胞でpSUPERベクターを用いたRNAiが効率良く働くことが示され、今後の解析に用いることが可能となった。
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Research Products
(1 results)