2002 Fiscal Year Annual Research Report
金属生産プロセスにおける元素循環のためのオキシハロゲン系の熱力学
Project/Area Number |
01J08025
|
Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
植田 滋 岩手大学, 工学部, 文部科学教官助手
|
Keywords | 熱力学 / 界面反応 |
Research Abstract |
酸化物-溶融金属間の物質移動反応現象を明らかにするために、温度と酸素分圧を制御し溶鉄と単結晶アルミナ間の接触角への液滴の大きさの影響を測定し、酸化還元雰囲気と界面エネルギの影響について調査した。水素アルゴンを用いた一定の極低酸素雰囲気下では1.5-4.0mmで液滴の大きさの増加とともに接触角が40度から80度へと増大した。炭素-酸化炭素共存雰囲気下では同様の影響は認められたが105-118度の間の比較的小さい変化であった。酸素分圧5×10^<12>気圧ではほとんど接触角への影響は認められなかった。10^<11>気圧以上では液滴の大きさの影響より鉄の酸化により接触角の影響が大きくなった。アルミナ上での純鉄の接触角は、雰囲気と液滴の大きさを変化させることによって40-120度のはばで変化した。 雰囲気、液滴、アルミナの三相界面のエネルギを考慮すると液滴半径の接触角への影響を以下のように示す。 【numerical formula】 ここでγ_<i-j>はi-j間の界面エネルギ、κは三相界面エネルギ、θは接触角、Rは液滴半径を示す。水素アルゴン雰囲気中で三相界面エネルギは-2450mNを示した。また炭素-酸化炭素共存雰囲気下では-945mNを示した。極低酸素雰囲気下ではアルミナの分解が進行しており、その反応が三相界面エネルギに強く影響を与える可能性を示唆している。 本研究結果は2003年4月に開催される、ISS Tech conferenceにて発表予定である。
|
Research Products
(1 results)