2002 Fiscal Year Annual Research Report
サトイモ科植物及びアスパラガス属植物における性決定機構の解明
Project/Area Number |
01J08032
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
落合 利紀 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | サトイモ科植物 / アルパラガス属植物 / 種間雑種 / 性決定機構 / MADS-box遺伝子 |
Research Abstract |
本研究は、サトイモ科植物とアスパラガス属植物を材料として、性決定機構が異なる種間及び属間において雑種を作出し、その雑種の性表現を調査することで、両親に使用した2種間の性決定機構の差異について解明を試みている。また、植物における性表現の差異は、花の形態の差異として現れる。そこで、サトイモ科植物から花器官形成遺伝子群の単離を試み、サトイモ科植物の花器官の形態形成と性の分化について調査を行っている。 1.アスパラガス属植物における種間雑種の作出…A. officinalisを中心として、数種のアスパラガス属植物との交配を行った。その結果、A. officinalisとA. chochinchinensisとの交配由来の種子が得られた。また、既に得られていたA. officinalisとA. schoberioidesとの種間雑種については、A. officinalisとの戻し交雑を行い、その後代を得ることに成功した。 2.サトイモ科植物における花器官形成遺伝子群(MADS-box遺伝子)の単離…3'RACE法によりサトイモの花序のRNAからMADS-box遺伝子の単離をおこない、これまでに、4種類・9遺伝子の一部配列が得られている。これらの遺伝子について、5'RACE法により遺伝子の全長配列の決定を行った。また、各遺伝子に特異的なプローブを作成し、サザンハイブリダイゼーションを行った。その結果、ほとんどの遺伝子について、サトイモのゲノム中に1コピー存在することが確認できた。現在、サトイモの器官ごとにRNAを抽出し、ノーザンハイブリダイゼーションによる各遺伝子の発現解析を行っているところである。
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Research Products
(1 results)