2002 Fiscal Year Annual Research Report
イネNADH依存性グルタミン酸合成酵素遺伝子の発現制御に関する研究
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01J08257
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小島 創一 東北大学, 大学院・農学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | NADHグルタミン酸合成酵素 / 窒素代謝 / 維管束組織特異的発現 / プロモーター解析 / 転写制御因子 / シス配列 / 形質転換イネ / 転流窒素 |
Research Abstract |
本研究ではイネNADH-GOGAT遺伝子のプロモーター領域の機能について、以下のことを明らかにした。(1)イネ根で、外来からのアンモニアの供給によりプロモーター活性は顕著に誘導された。(2)同遺伝子のプロモーター活性は、形質転換イネの維管束の細胞群に多く蓄積した。これらの知見は、同遺伝子のプロモーター領域を用いると、イネ個体内で外来遺伝子をアンモニアの濃度に応答して維管束組織で発現させることが出来ることを示している。また、5'欠失変異プロモーターの解析から、-142から+23(転写開始点を+1としたとき)までの約170塩基対の領域のみで同遺伝子の維管束組織特異的な発現を引き起こせることを見出した。この170塩基対の領域について、その内部配列断片をプローブとして、ゲルシフト解析を行ったところ、この170塩基対のうち、AATA配列とGGGACCG配列とTGG反復配列に核タンパク質が相互作用することから、これらの配列をイネの維管束組織特異的な発現を制御するシス配列群と推定した。 また、アラビドプシスにおける同遺伝子のプロモーター領域について解析を行ったところ、アラビドプシスにおいても同遺伝子のプロモーター機能は、イネのそれと同様の傾向であることが判明した。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] K.ISHIYAMA, S.KOJIMA, H.TAKAHASHI, T.HAYAKAWA, T.YAMAYA: "Cell type distinct accumulation s of mRNA and protein for NADH-dependent glutamate synthase in rice roots in response to thesupply of NH4+"Plant.Physiol.Bioch.. 41(掲載予定). (2003)